キャビンアテンダント就職事情  スチュワーデス塾

 

キャビンアテンダント(CA)就職事情 2022年

2022.03.10掲載

はじめに

CA受験生にとって、夢をあきらめなければならないつらい時期が続いています。過去にも、景気悪化で採用ゼロの年がありました。JALやANAが採用ゼロでも、国内他社や外資航空会社の採用があり、まだまだチャンスがありました。今回は、どの航空会社も採用ゼロ、むしろCA数を削減せざるを得ない状況になっていました。

そして、2022年になっても、コロナ終息の見通しが立っていない状況です。その中でも、一部の国内系や外資系の中には、コロナ終息を見据えたり、退職者の補充をしたり、採用人数は少ないものの採用を再開するところが出てきています。

航空会社側も、旅客の蒸発で、事業縮小を余儀なくされています。どの航空会社も機材を売却したり、運航便数を減らしたり、人員を3割前後削減したり、もろもろのコストを押さえたり、資金不足を補ったりして、なんとか経営を維持しているところです。2022年2月には、ロシアによるウクライナ侵攻で、国際情勢が緊迫の度合いを強めています。日本の航空会社も欧米の航空会社も、ロシア上空の飛行を中止したり、石油などの高騰があったりで、経済が疲弊し始めています。

 

2021年のCA採用

2021年は、コロナはデルタ株からオミクロン株へと、世界中で猛威を振るいました。新規感染者がアメリカで一日に150万人とか英国で50万人とか、とくに欧米各国で感染が広がりました。旅行需要が急減し、どの航空会社もCAを採用するどころではありません。


国内では、フジドリームエアラインとソラシド航空が若干名の募集をした程度でした。外資系航空会社の日本人CA採用はほぼゼロでした。その中で、中近東のカタール航空、エミレーツ航空、エティハド航空が、常時募集の形でエントリーを募っていました。すぐに採用するわけではありません。必要になったら採用するというものでした。2022年に入ると、エミレーツ航空が日本人採用を再開しました。

 

オミクロン感染拡大

2019年12月ごろ、中国武漢で発生した新コロナは、年間5000万人前後の中国人海外旅行者の一部を通し世界中に広まりました。日本でも2020年に入ると、徐々に新コロナに感染する人が出るようになりました。その後、国内でも感染拡大と減少が繰り返してきました。2021年末に5次感染拡大(デルタ株)が落ち着き、12月27日には新規感染者数も212名(国内合計)までになりました。

航空業界も旅客が少し戻りホッとしていたところです。ところが新しいオミクロン株が日本にも入り、年明け(2022年)から一挙に感染の再拡大が起きました。2月5日には、一日の新規感染者数が10万5617名となりました。その後、感染者は横ばい状態が続きました。

 

外国人の入国禁止

政府はオミクロン株の日本への流入を防止すべく、2021年11月30日より外国人の入国禁止措置をとりました。入国できるのは日本人と在留資格所持の外国人のみとなりました。加えて、一日の入国者数を3500人に限定し、その数をJAL、ANA、外資航空会社に割り当てました。2022年3月から規制緩和が行われ、一日の入国者数は5000人へ、外国人の入国規制も緩和の方法に進んできています。強力な水際対策を実施したのですが、帰国日本人の検査陽性が一日あたり150人前後となり、完全には防ぎ切れませんでした。

 

訪日外国人・出国日本人数

2021年に日本を訪れた外国人はたったの24万人でした。コロナ前の2019年は3188万人でしたので、いかに少なかったかが分かります。海外に出た日本人は51万人で、2019年は2008万人でした。こちらも大幅な減少です。

入国者はPCR検査で陰性でも、ホテル隔離や自主隔離で10日間拘束されました。これほどの期間の隔離で、入国禁止措置以前でも、外国人は訪日予定をキャンセルしたり、延期したりしていました。海外諸国でも同様の措置をとる国が多く、海外に出る日本人もやむを得ない出張以外は控えていました。

そして、2021年11月には、在留資格がない外国人の入国を完全に禁止しました。それらの水際対策の結果、日本出入国旅客が前述のとおり、大幅減となりました。いままでの旅客が蒸発してしまったと言えます。

 

JAL・ANA国際線

両社とも、国際線旅客は95%減、運航便数は以前の約7割減となっていました。入国制限のため、日本到着便で両社が運べる旅客数も週に数千人でした。搭乗旅客数は少ないが、貨物があるので運航している状態でした。旅客収入が大幅に減った分、貨物輸送に力を入れていました。その後、国際移動する旅客が徐々に増え、成田や羽田でトランジットの日本通過旅客、いわゆる日本に入国しない旅客を運ぶことで旅客数を確保する努力をしていました。

 

JAL・ANA国内線

デルタ株の落ち着きで、2021年後半には、運航便数も9割前後まで回復し旅客も増えていました。2022年に入ったとたん、オミクロン株が猛威を振るい、人々は旅行を控えました。そのため、両社とも、追加減便をせざるを得なくなりました。

ANAでは、当初113路線2万328便を計画していましたが、98路線1万6027便まで減便しました。その結果、運航率は79%まで落ちました。一方のJALでは2月単月で622便の追加減便を行なっています。運航率は74%でした。1月の運航率は94%に比べると大幅な減便となりました。

 

国内中堅航空会社

国内線中心の航空会社は、大手航空会社に比べ、国際線を持っていない分、経営的な痛手は大手ほどではありません。それでも、2021年4〜9月の上期決算では、エアドゥ19億円、ソラシド17億円、スターフライヤー26億円の赤字でした。やはりオミクロン株の感染拡大で、減便を余儀なくされています。2月の運航率は6割台となっています。前期決算で163億円の赤字だったスカイマークも同様の状況です。


JAL新卒採用は激戦

3月1日に、JALの新卒募集要領が発表になりました。今回の募集では、過去2年間新卒受験ができなかった人たちにも応募のチャンスを与えています。何年も新人CAが入ってこないと、CA間に世代空白ができてしまいます。何年か後には、その新人たちが中堅CAになり、リーダーシップをとったりします。3年間も採用をしないと、数年後に中堅CAになる人がいない職場になってしまいます。といっても、JALの経営も厳しい状態が続いています。それほど多くのCAを採用する余裕はありません。

 

ANAは採用中止

ANAは2022年(2023年入社)の新卒CA採用中止を発表しています。オリンピック需要や訪日客の増加に備え、CAを9000千人まで増やしていました。コロナによる旅客需要の激減を受け、大型機を中心に飛行機を30機売却しました。その分で、少なくとも1500人前後のCAが余剰となってしまいます。飛行機売却だけでなく、減便や運休でさらにCAが余る状態となっていました。ANAは全従業員の削減を発表しています。ANAグループ全体の従業員数は約4万6500人(20年度末)で、そのうちANA本体は3万8000人でした。それを2025年までに2万9000人へと約9000人を削減する計画を立てています。CAも例外ではありません。

 

JAL・ANA 新卒CA採用人数(2023年入社)

 

 
2022
2021
2020
JAL
100名
採用中止
採用中止
ANA

採用中止

採用中止

採用中止

          *新卒内定者の入社は翌年4月以降

          *過去の募集人数一覧

 

 CA募集人数(JAL・ANA以外)

 (3月発表分)

 

JTA  
若干名(日本トランスオーシャン)
JLJ  

若干名(ジェイエア―)

ADO   若干名(エアドウ)
FDA   若干名(フジドリーム)
SNJ   乗務経験者のみ若干名(ソラシド)
HAC   若干名(北海道エアシステム)

              

 

CA職のゆくえ

コロナで世界的パンデミックになった結果、多くの便が運休になったり、運航路線を廃止したりしました。国際線旅客は90%以上、国内線旅客は4割以上減ってしまいました。その結果、CAたちも乗務が大幅に減少しました。その分の乗務手当が入らなくなり、どのCAも大幅な年収減になってしまいました。それが今年も続いています。航空会社は、CAの雇用を守りながらも、人件費を削減しなければなりません。そこで2〜3割のCAは、社内の地上部門や他企業・団体に出向し、乗務以外の仕事をしています。

パンデミックの影響で、CAの世界も様変わりすることになりそうです。JAL・ANA本体を縮小し、関連航空会社や傘下LCCの事業を拡大していきます。コロナでどの企業も海外出張が少なくなる可能性があるからです。ビジネス客が減った分、観光客の集客に力を入れることになります。

さらに、この先、給料をはじめ勤務条件も低く抑えられたままとなる可能性があります。2019年以前みたく、思いっきり乗務ができて、給料やボーナスが期待できるようになるのは、早くても2025年以降になります。

 

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2021年

 

新コロナ感染拡大

2021年に入り、新コロナの世界的な感染拡大は止まりません。世界中の感染者数は約1億7600万人、死者380万人(2021.06現在)となっています。新規感染者数が減りつつありますが、それでも毎日世界で30万人が感染しています。多くの国が、第3波、第4波の感染拡大に見舞われています。各国とも、外国人の入国についてきびしい制限を設けているため、いまだに海外旅行はほど遠いものになっています。

航空会社の国際旅客便は、2021年になっても、ほぼ90%が運航できないでいます。多くの便が、旅客機なのに、旅客を乗せず、貨物だけを運んでいます。もちろん、そのような便にはCAは乗務していません。そのような中でも、ワクチン接種が進んでいる国では、国内線の運航は少しずつ回復してきています。

多くのCAが飛べずにいます。たとえ飛べたとしても、月に1フライトとか2フライトとなっています。外資航空会社では、1000人単位で一時解雇が行なわれてきています。日本ではレイオフと呼んでいますが、正式にはファーロウ(Fourlough)と呼ばれています。一時的に解雇するが、経営状態が戻ったら本人たちを呼び戻す制度です。日本人CAもファーロウに遭っています。日本にはこの制度がないので、ANAでは、2年間の無給休職制度を取り入れ希望者を募っています。

 

CA採用中断・中止

航空会社は、CAを採用するどころではありません。運航便の縮小や飛行機の削減そして人件費削減など事業縮小せざるを得ない状態になっています。2020年に続き、2021年も、国内系航空会社、外資系航空会社とも、CAの新規採用を中止しています。

 

世界の航空需要 2021

IATA(国際航空輸送協会)の発表(2021.04)によれば、2021年の航空需要は、コロナ前の2019年度と比較して、ひきつづき国際線では90%減になると予測しています。国内線の需要復活を見込めるものの、国内・国際合計すると、60%減になる見込んでいます。そして、2021年も、航空業界の損失は、世界全体で5兆2000億円以上と予想しています。

 

航空会社の破綻

新コロナ拡大の影響で、2020年中にいくつかの航空会社が破綻状況に追い込まれました。日本人CAがいる航空会社では、タイ国際航空、フィリピン航空、ヴァージンアトランティック航空(英)、アエロメヒコ(メキシコ)、中国海南航空、そして国内ではエアアジアジャパンが破綻しました。それら以外では、中南米最大手のラタム航空、コロンビアのアビアンカ航空やアジアLCCのノックエア(タイ)、ノックスクート(シンガポール)、フライビー(英)が破綻しています。大手航空会社の場合は、破綻申請をした後、国の支援を受けたりして経営再建をめざしています。

 

訪日客の動向

2020年に日本を訪れた外国人は411万人(前年3188万人)でした。そのうちの380万人は、入国禁止措置が取られる昨年3月以前に入国しています。4月以降は1ヶ月あたり数千人から数万人の範囲となっています。2021年に入っても、訪日外国人の入国はきびしく制限されています。

(参考) JNTO日本政府観光局

 

日本人海外旅行者数

出国した日本人も、2019年には2008万人だったのが、2020年は317万人しかいませんでした。多くの国が、感染拡大中の日本からの渡航を制限しています。たとえ入国できたとしても、入国後には14日間の隔離を覚悟しなければなりません。帰国後も、国内での2週間の隔離が待っている。そのため、日本人の海外旅行も大幅に減っています。多くの日本企業は、社員の海外出張を控えさせています。

 

飛行機の運航

どの国でも、国際線旅客便は90%近くが運航中止になってしまいました。タイ航空も、キャセイ航空も、シンガポール航空も、国際線がほぼ全便運休となってしまいました。ブリティッシュ航空、エアフランス、ルフトハンザなども90%が運休している状態なのです。国内線を持たないキャセイ航空やシンガポール航空は、とても厳しい状態におかれています。

国内では、JALもANAも、国際線の運航はやはり90%以上が運休しています。国内線も40%程度が運休となっています。国内線中心のスカイマークやエアドゥ、ソラシド、スターフライヤ−などの中堅航空会社やピーチ、ジェットスターなどLCCも減便を余儀なくされています。たとえ運航できたとしても、機内はガラガラです。年明けの緊急事態宣言が終わり、旅客回復を期待していたところ、4月後半の3回目の緊急事態宣言で、ゴールデンウィークの旅客増も期待はずれとなってしった。そして再度の大幅減便を余儀なくされています。

乗務がなくなったCA

国際線、国内線の大幅な減便の結果、CAたちは乗務がなくなり、来る日も来る日もスタンバイが続いています。2021年4月時点のJAL・ANAの運航便数から推測すると、実際には、両社とも2000〜3000名のCAに余剰が出てしまっています。ところが両社とも、社員の雇用を守ることに重点をおいているので、希望退職者は別にして、リストラ(人員削減)は行なっていません。そのため、少ない便をCAたちがお互いワークシェアしている状態なのです。

したがって、前年に引き続き、ひとりひとりの乗務時間は少なくなっています。その分、自宅スタンバイが増えています。フライトが少なくなった分、乗務手当も少なくなり、CAたちの給料は大幅にダウンしています。それだけでなく、航空会社は人員削減は避ける代わりに、さらなる人件費削減を行なう必要があります。CAたちを他企業や自治体などへ出向させ、給料を肩代わりしてもらったり、CAたち自身で企業内事業を立ち上げたりと努力もしています。また、ANAでは、地上社員もCAも、一時帰休、ボーナス支給中止、基本給5%カット、時短乗務・時短勤務(地上職)を取り入れて人件費削減を行なっています。

 

就活解禁 (新卒2022年入社)  採用中止

 

 
2021
2020
2019
JAL
採用中止
採用中止
800名(新600200)
ANA

採用中止

採用中止

570名(新500070)

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*過去の募集人数一覧

ANA、JALだけでなく、ほとんどの航空会社は、採用中断を発表している。今年度の新卒・既卒採用はほぼ全滅となる見込みです。

 

国内航空会社経営状況

大手2社が2020.04〜2021.03の1年間に運んだ旅客は、国際線では両社ともたった30〜40万人でした。国内線では前年の1/3弱しか運べませんでした。

(国際線)
ANAグループ 41万人(前年度941万人)
JALグループ 35万人(前年度827万人)

(国内線)
ANAグループ 1200万人(前年度3835万人)
JALグループ 1220万人前年度3378万人)

 

経営悪化

4月末に、国内大手2社の2020年度決算が発表になりました。それによると、最終赤字は、ANAグループが4046億円、JALグループは2866億円と大きく膨らみました。スカイマークやスターフライヤーも大きな赤字を抱え、経営再建を図っています。他の国内中堅各社やLCCも厳しい経営を強いられています。

米国大手3社(UA・AA・DL)合計では、2兆9000億円の最終赤字とのニュース報道でした。欧州大手3社(BA・AF/KLM・LH)では2兆6000億円の赤字となりました。英国航空(BA)一社だけでも、9000億円の赤字となり、本社ビルを売却せざるを得なくなりました。

アジアでは、キャセイ航空が約3000億円の赤字、タイ国際航空が5000億円の赤字、シンガポール航空は上期6ヶ月間で2600億円の赤字となっています。もともと赤字続きだったマレーシア航空、ガルーダインドネシア航空、フィリピン航空は、さらに赤字が膨らんでしまいました。

一方、中華航空は最終損益5億4000万円の黒字、アシアナ航空を買収した大韓航空は、最終利益が214億円の赤字だったものの、営業利益は224億円となった。両社とも貨物輸送で大幅な利益を上げている。それでも、CAはかなりの人数が人員削減の対象となりました。

 

飛行機売却

どの航空会社も、この4,5年は旅客が減少したままになります。旅客需要が減った分、航空事業を縮小しないと、会社は資金繰りが悪化してしまい、倒産に追い込まれてしまいます。余剰人員の削減だけでなく、所有しているだけでも維持費がかかる飛行機も削減しています。307機所有していたANAは30機、237機所有していたJALは15機程度を売却したり、売却先を探しています。

777のような大型機には、12,3名のCAが乗務しています。そして、国際線の場合、一機を飛ばすには、その飛行機の行き便に乗務するCAチーム、帰り便に乗務するCAチーム、目的地に宿泊しているCAチーム、次の日の便に乗務するCAチームと、1機の飛行機の運航を維持するためには4チームのCAが必要になります。12×4チーム=48となり、大型機1機を売却してしまうと、48人のCAが不要になってしまいます。それが30機の売却となれば、1500人近くのCAが余剰となる勘定となります。飛行機を売却したら、その分のCA数を削減しなければなりません。

A-380のような超大型機はこの時代に合わなくなってきたため、エールフランスは10機すべてを売却、115機所有しているエミレーツ航空は46機を売却した。それら以外では、デルタ航空は小型機を含め200機を削減しています。ルフトハンザドイツ航空は所有している760機のうち150機の削減を予定しています。ほぼすべての大手航空会社は機材の削減に走っています。

 

外資航空会社CA採用

国際線旅客便がほぼ全面運休となった結果、多くの外資航空会社は、ほぼすべても部門で人員削減を行なわざるを得なくなりました。外資航空会社で乗務している日本人CAは、契約制となっています。契約更新がされずに泣く泣く帰国した日本人CAも多くいます。2020年に引き続き自宅待機になっている日本人CAもいます。会社によってそれぞれ対応が違います。共通しているのは、どの社も人員削減の真っ只中にあるという点です。そのため、新規の採用はしばらく期待できない状況にあります。

 

外資航空会社CA削減

世界でも、感染拡大が収まっていない。むしろ第3波、第4波に見舞われている。そのため、世界中のほとんどの航空会社は、人員削減を余儀なくされています。地上社員を含めて、どの社も3割の人員削減が必要となっています。CAの削減人数が判明している航空会社は下記のとおり。

外資系航空会社CA削減人数 2020年末時点

ルフトハンザ航空 2000名
エールフランス 2600名
英国航空 16500名(検討)
アメリカン航空 9950名
エミレーツ 7500名
カタール 5000名

 

 

 

 

 

CA受験生へ

場合によっては、2021年、2022年、2023年くらいまでCA採用は期待できないと予想しています。すでに2021年の採用は中止となっています。しばらく国内・海外の航空業界は、CA採用よりはCA削減が優先となりそうです。そうしないと経営がもたない状況に陥っているからです。この状況は、新コロナの収束やワクチンの開発にもよりますが、長引く可能性があります。海外旅行ができる状態になっているか、皆さん自身の目で、コロナの終息状況を確認してください。

それでも、CAになれますといって生徒集めに必死なのはCAスクールです。

経営がひっぱくしたとき、ANAでは2002、2003年にCA採用を中止したことがあります。JALでは2010、2011年がそうでした。当時は、それでも他社でCAになるチャンスがありました。今回は、すべての航空会社の経営が極端に悪化しています。2021年6月時点でも、どの航空会社も国際旅客は2019年に比べて、95%も減少しているのです。国際線旅客がほとんどいないというのが航空業界なのです。

CAスクールに通うなら、そのお金と時間を使って、教養を高めてほしい。いろいろなことに興味を持ち、できるだけ多くの本を読むことです。英語の勉強もしておく。国際線CAをめざすなら、TOEICは700ぐらいはとっておく。そして、CAになるだけを目的にせず、どの業界に就職しても活躍できる人間になっておくことが大切です。企業というのは、インプットをしっかりしている人を好みます。インプットのない人はアウトプットもありません。アウトプット(成果)を上げられない人はほしくないのです。よい製品を作ったり、よいシステムを作るにはアイデアが必要です。そのアイデアは教養の中から生まれてきます。

 

CAスクールは止めておきなさい

高い授業料を払っても、CA採用は最低2,3年は期待できないのです。もしかしたら4,5年先になります。なぜなら、大手航空会社は、余剰になったCAを一般企業に出向させたり、無給休暇を取得してもらったり、5割乗務制を選択してもらったりしてCA数の削減を図っています。旅客が戻って忙しくなれば、出向させているCAたちを、まずは呼び戻します。しばらくの間、戻ってきたCAたちで十分なのです。個人でCA受験アドバイスをやっていた人も、良心的な人は、CA受験アドバイスを中止しています。いくら授業料を確保できるからと言って、CAになるのがむずかしいことが分かっていながら、CA受験アドバイスをするのは、受験生に失礼だと思っているからです。個人でCA受験アドバイスをしている人の中には、内定者数を水増しして掲載しているところもあります。あるスクールでは、すぐにでもCA採用再開を言って生徒集めをしているところもあります。スクール関係者が言っていることを鵜呑みにしないようにしてください。

特に、当面の間、既卒採用は期待できません。CA採用は、新卒が中心になります。新卒を採用したものの、人員計画以上にCAが必要になった場合に、始めて既卒採用となります。既卒採用は、新卒採用だけでは十分人材を集められなかったときや、退職者が増えて人員が足りなくなったときに行ないます。CAが不足する状態には、しばらくならないのです。

2019年までのように、それなりの給料がもらえて、CA生活を謳歌できるようになるのは、5年以上先のことになります。その間に、大事な青春時代が終わってしまいます。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2020年

 

新コロナ感染拡大

2019年12月に中国武漢で発生した新型コロナウイルスは、年が明け、中国春節が重なり、多くの中国人が海外旅行に出ました。中には感染したことを知らずに海外に出ました。日本にも多くの中国人観光客が来日していました。日本やタイ、シンガポール、香港など東南アジア諸国で感染が広がりました。2月の段階では、欧米諸国での感染はわずかでしたが、3月に入ると、イタリア、スペイン、ドイツ、フランス、イギリスなどヨーロッパでも急拡大で感染が広がりました。その後、アメリカでもニューヨーク中心に爆発的に広がりました。

感染拡大が進むにつれて、多くの国が外国人の入国を禁止政策をとり、各国とも鎖国状態になってしまいました。そのため旅客がいなくなった航空会社は、旅客便の運航をほぼ停止しました。その結果、CAたちもフライトがなくなり、ほぼ自宅スタンバイの状態になりました。どの航空会社も、収入がなくなりました。CAたちに払う給料もままならくなり、一時帰休やレイオフ、無給休暇などで対応せざるを得なくなりました。

 

CA採用中断・中止

世界的感染がいつ終息するかにもよりますが、日系・外資航空会社とも、CAの採用は期待できない状態になっています。3月に来年新卒募集が解禁になり、国内各社は採用数を発表していましたが、6月になり採用中止を発表する会社が増えてきています。

 

世界の航空需要 2020

IATA(国際航空輸送協会)の発表(2019.12)によれば、2020年の航空需要は前年に比べ4%増を予測していました。世界の旅客数は47億人を見込んでいました。ところが新コロナ感染拡大により、20年4月の段階で、世界中の人たちが旅行を中止しました。4月時点で、欧米を中心に感染はますます拡大しています。感染が終息するメドが全く立たず、20年中に終息するかどうかも分からない状況となっています。そしてIATAは、航空需要が完全に戻るのは2014年以降と予測しています。

 

訪日客の動向

2019年に日本を訪れた外国人は3188万人でした。どの都市でも、観光地でも外国人観光役であふれていました。特に中国本土からの旅行者が多く、959万人が訪れました。台湾や香港、タイやインドネシア、シンガーポールなど東南アジアからも多くの観光客が訪れました。また、イギリス、フランス、ドイツなどヨーロッパからの観光客も増えていました。

新コロナの影響で、政府の入国禁止措置もあり、3月後半には、それらの訪日外国人がゼロになってしまいました。

(参考) JNTO日本政府観光局

 

日本人海外旅行者数

日本の景気がよかったこともあり、2019年には、海外旅行に出かけた日本人は、はじめて2000万人を越えました。やはり、3月以降、政府の海外渡航危険情報の危険度アップに伴い、旅行を控えるようになりました。4月に入ってからは観光で外国旅行をする人はほぞゼロになりました。仕事の関係でやむを得ず海外に出るわずかな人だけになりました。

 

飛行機の運航

各国航空会社は、旅客便は90%近くが運航中止になりました。タイ航空も、キャセイ航空も、シンガポール航空では国際線全便運休となりました。ブリティッシュ航空宇、エアフランス、ルフトハンザなどもほぼ全便運休に近い状態になりました。

国内では、JALもANAも、国際線の運航は10%のみ、国内線も4割程度まで減便しました。国内線中心のスカイマークやエアドウ、ソラシド、スターフライヤ−などの中堅航空会社屋ピーチやジェットスターなどLCCも減便を余儀なくなれました。

乗務がなくなったCA

国際線、国内線大幅な減便の結果、CAたちは乗務がなくなり、3月後半から来る日も来る日もスタンバイが続きました。旅客収入がなくなった航空会社側は、CAたちの一時帰休、給料カット、レイオフで対応せざるを得なくなりました。

 

就活解禁 (2021年入社新卒)  採用中止

まだ国内でも、海外でも、中国以外は、新コロナの感染がひどくなかったため、国内各社は、前年どおり2021年新卒入社のCA募集を始めました。

 

 
2020
2019
2018
JAL
400
800名(新600200)
650名(新500150)
ANA

480

570名(新500070)

680名(新600080)

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*過去の募集人数一覧

5月に入り、事業を急拡大してきたANAグループは、全社員への一時帰休するなど、人件費を含めコスト削減が最重要となり、新たな人員をふやすどころではなくなりました。21年新卒採用を中止と発表しました。(5/20追記)  JALグループも採用中止を発表しました。(7/21追記)

ANA、JAL以外でも、ほとんどの航空会社は、採用中断を発表しています。今年度の新卒採用はほぼ全滅となってしまいました。(7/21追記)

 

国内航空会社経営状況

ANA・JALは国際線の90%が運航中止で、国内線は夏場に入り運航を再開する路線が少し増えました。それでも50%から70%の運航率です。しかもガラガラの便も多くあります。GoToチャンペーンで国内線旅客の増加を期待していたのですが、感染者増加により、その期待も思いどおりにいっていません。

どの航空会社も、社員の雇用確保を優先して、難局を乗り越えようとがんばっています。それにはすくなくとも国内線の復活が不可欠となります。状況はより厳しくなっています。7月時点のままでいくと、どの社も資金繰りが苦しくなってしまいます。状況によっては、国内航空会社も、採算の悪い運航路線を削減したり、効率悪い飛行機を売却したり、事業を縮小せざるを得なくなってきます。そのときは、人員削減も必要になります。

経営悪化

10月に発表された今年度(2021.03)の決算予想では、ANAは5100億円の赤字、JALは2400〜2700億円の赤字の見込みです。他の中堅航空会社も同様に赤字を予想しています。エアアジアジャパン(LCC)は、すでに経営が行きづまり、会社を清算してしまいました。11月に入ると、感染拡大の第3波がやってきて感染者が激増してしまいました。また、世界の感染者も5000万人(11/06)を越えてしまいました。そのため、運航便数が戻りつつあった国内線も、旅行者の減少で、再度の減便をよぎなくされます。国際線はいままでどおり9割の減便が続いています。

 

飛行機売却

どの航空会社も、この4,5年は旅客が減少したままになりそうです。旅客需要が減った分、航空事業を縮小しないと会社は資金繰りが悪化してしまい、倒産に追い込まれます。余剰人員の削減だけでなく、所有しているだけで維持費がかかる飛行機も削減する必要が出てきました。ANAは大型機を30機、JALは15機程度を売却します。大型機には、12,3名のCAが乗務しています。そして、国際線ですと、一機を飛ばすには、その飛行機の行き便に乗務するCAチーム、帰り便に乗務するCAチーム、目的地に宿泊しているCAチーム、次の日の便に乗務するCAチームと、1機の飛行機の運航を維持するためには4チームのCAが必要になります。12×4チーム=48人です。大型機1機を売却してしまうと、48人のCAが不要になります。それが30機の売却となれば、1500人近くのCAが余剰となってしまいます。飛行機を売却したら、その分のCA数を削減しなければなりません。

 

外資航空会社CA採用

国際線旅客便がほぼ全面運休となった結果、多くの外資航空会社は人員削減を行なわざるを得なくなってしまいました。CAもしかりです。外資航空会社で乗務している日本人CAは、ほとんどの方の雇用は契約制となっています。人員削減のときは契約更新がなされない不安が出てきています。また、新規の採用はしばらく期待できない状況にあります。

 

外資航空会社CA削減

7月の世界での感染状況が収まっていません。むしろ第2波で感染拡大しています。そのため、世界中のほとんどの航空会社は、人員削減を余儀なくされています。地上社員を含めて、どの社も3割の人員削減を予定しています。CAの削減人数が判明している航空会社は下記のとおりです。

外資系航空会社CA削減人数(7/21時点判明分)

ルフトハンザ航空 2600名

エールフランス    2000名

英国航空      16500名(検討)

アメリカン航空   9950名

エミレーツ      7500名

カタール       5000名

経営破綻した航空会社

アエロメヒコ (メキシコ)

LATAM航空 (南米)

 

CA受験生へ

場合によっては、2021年、2022年、2023年くらいまでCA採用は期待できないと予想しています。すでに来年の採用は期待できない状況になってきています。しばらく国内・海外の航空業界は、CA採用よりはCA削減が優先します。そうしないと経営がもたない状況に陥っています。この状況は、新コロナの収束やワクチンの開発にもよりますが、長引く可能性があります。

それでも、CAになれますといって生徒を募集しているCAスクールがあります。経営がひっぱくしたとき、ANAでは2002、2003年にCA採用を中止したことがあります。JALでは2010、2011に中止しました。それでも他社でCAになるチャンスがありました。今回は、すべての航空会社の経営が極端に悪化しています。採用どころではありません。CAスクールに通うのは無駄になります。

CAスクールに通うなら、そのお金と時間を使って、教養を高めてください。いろいろなことに興味を持ち、できるだけ多くの本を読んでください。英語の勉強もしておいてください。CAになるだけを目的にせず、どの業界に就職しても活躍できる人間になっておくことが大切です。企業というのは、インプットをしっかりしている人を好みます。インプットのない人はアウトプットもありません。アウトプット(成果)を上げられない人はほしくないのです。よい製品を作ったり、よいシステムを作るにはアイデアが必要です。そのアイデアは教養の中から生まれてきます。

 

CAスクールは止めておきなさい

高い授業料を払っても、CA採用は最低2,3年は期待できないのです。もしかしたら4,5年になります。なぜなら、大手航空会社は、余剰になったCAを一般企業に出向させたりしてCA数の削減を図っています。旅客が戻って忙しくなれば、出向させているCAたちを、まずは呼び戻します。しばらくの間、戻ってきたCAたちで十分なのです。個人でCA受験アドバイスをやっていた人も、良心的な人は、CA受験アドバイスを中止しています。いくら授業料を確保できるからと言って、CAになるのがむずかしいことが分かっていながら、CA受験アドバイスをするのは、受験生に失礼だと思っているからです。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2017〜2018年

 

CA就職事情

JALやANAは、傘下の航空会社を多く抱えていたが、リーマンショック後、統合が行われた結果、現在JALグループは5社、ANAグループは3社となっている。JALウェイズ社、エアーニッポンはそれぞれの親会社に統合された。また、エアーニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルの3社も統合され、ANAウィングとなった。そして、スカイマーク、エアドゥなど独立系の航空会社が8社ある。さらに国内LCCが5社となっている。国内だけでも、16000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。エミレーツ(EK)300名前後、キャセイパシフィック(CX)200名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、2000名前後(推定)になる。

そして、2017年は、国内系航空会社で28回、外資系航空会社で19回のCA募集ならびに採用試験が行なわれた。国内・外資合わせて1400〜1500名のCAが新たに誕生している。ただし、外資航空会社の日本人CA採用数は減少傾向にある。

 

海外・国内経済 2018

日本経済は海外経済の拡大や内需の堅調な推移から景気は回復基調にある。

2017年は企業部門を中心に、内需の回復力がより鮮明になってきている。2017年度の成長率見通しも+1.9%と上昇してきている。

2018年度は、IT部門や中国経済の回復ベースの鈍化に伴い輸出が減速するものの、五輪関連や生産性向上投資に支えられて設備投資の緩やかな回復が続く見込み。個人消費は、エネルギー価格の上昇が実質賃金の下押し要因となるものの、中小企業を中心とした賃上げの効果などから、底堅い推移になると予測している。

2019年度は、10月の消費税率引き上げが成長率を小幅に下押しし、成長率の鈍化が予測される。また金融市場発の下振れリスクのほか、中国の構造改革の舵取りや米国の通商政策、北朝鮮情勢などに注意が必要となる。エネルギー価格の前年比プラス幅が拡大する可能性がある。

(参考) みずほ総合研究所

 

世界の航空需要 2018

旅客数は2017年と比べて6.0%増の43億人を見込む。これを受け、総収入は9.4%増の8240億ドルと予想。営業利益率は0.2ポイント低下して8.1%となる見通しだが、純利益率は0.1ポイント改善して4.7%を見込む。貨物量については、4.5%増の6250万トンと予想している。

一方、旅客数と貨物量の伸び率については、旅客が2017年の7.5%増に対して2018年は6.0%増、貨物は9.3%増が4.5%増と、ともに需要の減速を見込んでいる。有償旅客の輸送距離を示すRPK(有償旅客キロ)は比6.0%増、座席供給量を示すASK(有効座席キロ)は5.7%増、ロードファクター(座席利用率、L/F)は0.2ポイント上昇し81.4%を見込む。

原油価格は10.7%増の1バレル平均60ドル、ジェット燃料価格は12.5%増の73.8ドルを予想。コストに占める燃油費の割合は1.7ポイント上昇し20.5%を見込む一方、人件費は30.9%と燃油費を上回ると予測している。

(参考) IATA需要動向予測

 

超長距離便の増加

従来、アジア諸国からアメリカに旅行する場合は、シンガポール→羽田(成田)→ニューヨークのように、日本でアメリカ行の飛行機に乗り換えていました。飛行機の性能がよくなるにつれて、アジア諸国からノンストップで目的地まで直行する便が増加しています。飛行時間17時間前後のフライトが増えています。シンガポール→ニューヨーク便では18時間45分の飛行時間になります。これら超長距離便乗務では、パイロットやCAたちにとっては、20時間以上の勤務となります。


(参照) 塾長雑学講座「世界最長フライト」

 

訪日客の動向

2017 年の訪日外客数は前年比19.3%増の2,869万人で、JNTO が統計を取り始めた1964 年以降、最多となった。航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、査証要件の緩和に加え、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションなど、様々な要因が訪日外客数の増加を後押ししたと考えられる。

市場別では、主要20 市場全てで過去最高を記録。中でも、韓国(714 万人)と中国(735万6千人)は全市場で初めて700 万人台に達したほか、これに台湾と香港を加えた東アジア4 市場は、前年比21.9%増の2,129 万人となり、訪日外客数全体の70%以上を占めた。また、ロシアでは年初の査証要件緩和の効果が大きく、前年比40.8%増と高い伸びを示した。

(参考) JNTO日本政府観光局

 

日本人海外旅行者数

2017年に出国した日本人数は1788万人(前年1711万人)とやや増加した。日本人の海外旅行者数は、2012年の1849万人をピークに、その後は、1700万人前後で推移している。日本の人口減や可処分所得の伸び悩みなどがあり、日本人旅客数の大きな伸びは期待できない状況となっている。JAL、ANAの経営戦略にも影響を与えている。

 

日本乗り入れ海外航空会社

訪日外国人の増加に伴い、日本の各空港に乗り入れている海外航空会社は約80社になる。内訳は、アジア系航空会社が44社、インド・中東・極東系10社、北米系6社、オセアニア系6社、ヨーロッパ・アフリカ系15社となっている。そのうち15社がLCCである。これに加え、国際線を就航している国内航空会社は、JAL、ANAをはじめ、ピーチ、バニラ、ジェットスタージャパン、春秋航空日本、エアアジアジャパンがあり、航空会社間の競争は激化している。日本の表玄関となった東京国際空港(羽田)には、外国航空会社35社が乗り入れている。

 

就活解禁日 (2019年入社新卒)

2016年の8月就活解禁方針は、真夏の暑い中を黒系のリクルートルックで汗をふきふきとなった。また、外資系やIT系企業など経団連非加盟企業は、それより早く採用活動を開始したため、学生たちは長期間にわたって就活をしなければならなかった。また、外資系企業に優秀な人材を確保されてしまうなど、経団連加盟企業にとっても採用活動に支障が出た。それらを踏まえ、2017年の新卒採用は、2ヶ月早まり6月1日が解禁日となった。2018年も同様の措置がとられている。そのため、3月に入ると、採用試験内容が一斉に発表され、企業説明会などが活発の行われた。

 

 
2018
2017
2016
JAL
650名(新500150)
475名(新40075)
 400名(新35050)
ANA

680名(新60080)0

600名(新55050)

 740名(新70040)

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*JAL新卒2016 募集350名⇒内定者371名
*2018年ANA既卒 ANAグループ社員向け別途募集あり

*2018年JAL新卒 募集500名⇒内定者数560名

*以上はスチュワーデス塾で把握している数値

*過去の募集人数一覧

 

2020年入社 JAL・ANA新卒 採用人数  2019.03.01発表

                 

JAL 600名

ANA

500名

 

ANAの新卒採用

2017年(2018入社)に行なわれた新卒採用では、募集人数は550名だった。2018年の募集では、50名増え、募集人数は600名となっている。ここ数年、同社での新卒募集は600名前後で推移している。2016年初頭には、今後3年間、新卒・既卒合わせて毎年1000名のCAを採用すると発表していた。しかしながら、既卒も併せた採用数が少なくなっている。同社は多くの新規路線を開拓し開設してきた。それらが一段落し、さらなる新路線の開設には時間がかかりそうである。それに伴いCAの採用数も抑制気味になっているようだ。また、CAの正社員採用に方針を変更したため、離職率が下がっていることも考えられる。

 

JALの新卒採用

330名(16年入社)、350名(17年入社)、400名(18年入社)と、新卒採用人数を増やしてきている。2018年採用(19年入社)では500名とさらに増やしている。それでも、新卒・既卒合計人数では、ANAの2/3の人数となっている。同社は、会社再建にあたって、政府の支援を受けたため、2017年3月末まで自由に路線を開設できなかった。また、羽田新規発着枠でもANAの半分以下しか割り当てられなかった。これらがCAの採用数にも影響していた。2017年4月にこの制約が解除されたため、新規路線の開拓や増便を行なえるようになった。そのような背景のもと、CAの必要数も増えてきている。

JAL客室乗務員の仕事紹介(動画)

 

ANA・JAL既卒採用

両社とも新卒CA採用では一定人数を採用している。その一方で、既卒採用数は、一時に比べ極端に少なくなっている。2016年の採用では、ANAが40名に加えて他社国際線乗務経験者枠採用の若干名であった。JALは50名のみの採用だった。ANA・JALでは、従来、新卒採用が中心となっている。毎年4月の新年度スタートに備え、必要なCA数は確保している。

しかしながら、期中に、予測以上の退職者や産休者や長欠者が出たり、あらたな路線や便が増えたりすると、CAの補充を行なわなければならない。そこで、既卒募集をかけることになる。2018年のANAは、新規路線が落ち着いていることや新卒採用人数も平年並みとなっていることから、既卒採用での採用数は、前年並みになりそうである。JALは新規路線の増加次第では既卒採用が期待できる。両社のあらたな事業計画が発表されたら、目を通しておくとよい。路線や便数の増加を予定しているかどうかが分かる。

 

男性客室乗務員

男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内ではADO、SNJ、SKY、外資ではFIN、SAS、LH、CX、EY、EKなどで乗務している。ANA、JALでも、何年にもわたり男性CAを採用していない。その結果、女性特有の職場になり、機内サービスも女性中心の発想で行なわれたり、マニュアル至上主義に陥ったりしている。世界中、どの航空会社も男性CAが乗務している。ANA・JALのみがプロパー男性CAを採用していない。そのため、現役CAたちから話を聞くと、職場はカサカサし、うるおいがなくなっている印象を受ける。女性CAにうるおいを与えるためにも、また男女雇用機会均等の観点からも、男性CAを採用すべきである。

現場からの報告では、JALグループでは、2017年入社のCA訓練生の中に、ほんのわずかであるが、男性が混じっていたと聞いている。

 

CA採用状況(ヨーロッパ゚系)

日本がバブル時代は、外資系航空会社にとって、日本人はよいお客様であった。日本人旅客獲得のために、日本人CAを乗務させ、機内でも日本語が通じるようにしてきた。ヨーロッパ系航空会社も、大いに日本人CAを採用していた。現在、ヨーロッパ系航空会社の目は、海外旅行者が増えている中国に向いている。日本人CAより中国人CAを多く採用している。中国線に力を入れているためである。

欧州の航空業界は、ルフトハンザドイツ航空グループ、英国航空グループ、エールフランス・KLMオランダ航空グループの3大航空勢力となっている。そのうち、スイスインタナショナル航空、オーストリア航空を傘下に収めたルフトハンザドイツ航空グループが利益を出している。一方、アリタリア航空の苦境が伝えられている。

ヨーロッパ系航空会社の日本人CA採用は、昔に比べとにかく少なくなっている。エールフランス、ブリティッシュエアウェイズ(英国航空)、ルフトハンザドイツ航空は、日本人CAが必要になると、EU内にいる日本人に募集をかけ補充している。ルフトハンザはときどき日本でも募集を行うこともある。日本人CAの所属基地が日本にあるフィンエア、KLMオランダ航空、アリタリア(機内通訳)は、日本人CAの基地が日本国内となっているため、日本で採用を行なっている。ただし、これら3社での採用は、乗務経験者中心となっている。アリタリアは経営破綻の処理次第で、日本人CA採用に影響が出ている。昨年に引き続きKLMオランダ航空が3月に募集を行っている。

 

CA採用状況(アジア系)

2017年に、大手航空会社で、日本人CAの採用を行なったのは、シンガポール航空、エバー航空(台湾)、中国国際航空、中国東方航空ぐらいだった。タイ航空、大韓航空、アシアナ航空、マレーシア航空、キャセイパシフィック航空、ベトナム航空では、日本人CA募集がなかった。

シンガポール航空は、この5年の間、毎年、日本人CA募集を行なってきた。例年、年初に採用を行なっていたが、2018年は5月時点でCA募集が出てきていない。

2018年に入り、キャセイパシフィック航空が7年ぶりに日本人CAの募集がかかった。経営状態がきびしいことでCAの採用を抑えてきていた。香港では住居費が異常に高いため、会社は外国人CAに対して住居費補助を行なってきたが、これを中止することとなった。その影響で、日本人CAの退職が増えたことも、今回のCA募集につながっている。

どの会社も、経営が厳しい状況が続いている。リストラが進まないタイ航空、LCCエアアジアの攻勢にさらされているマレーシア航空、燃料コストの上昇と運賃低下で苦労しているシンガポール航空、中国航空会社の攻勢や上級クラス旅客の減少で苦しんでいるキャセイパシフィック航空、経営者一族の振舞いで問題を抱えている大韓航空、経営再建に取り組んできたアシアナ航空など、いずれの会社も経営改善を迫られている。

加えて、アジア系航空会社の日本線では、一昔前の機内は、日本人旅客だらけだった。現在は、日本人旅客がまばらなフライトも多く、ときに日本観光を楽しむ本国人旅客だらけというフライトも多く見られる。本国人旅客が多くなれば、その分、日本人 CAの必要性が少なくなる。

 

外資航空会社は狭き門

そのような意味では、全体的に、採用人数が少なくなっているので、以前に比べ、外資航空会社で乗務したい人たちにとっては狭き門になりつつある。ちなみに、中近東系のエミレーツ、カタール航空も、採用回数が多いものの、補充程度の採用人数となっている。外資航空会社をめざす方は、準備を怠らないようにする。まずは英語力アップから始める。


(参照) キャビンアテンダント募集時期一覧

 

カタール孤立

カタール国がイランとの関係強化を図ったり、テロ組織を支援しているという理由で、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAEは、2017年6月に、同国と国交を断絶し、陸路、空路、海路を遮断した。カタール航空は、これら諸国に運航していた約50便の運休を余儀なくされている。それに伴い、売上の30%に影響が出ると言われている。CAにも余剰が出るため、採用にも影響が出てくる。  

 

CA採用状況(米国系・豪州系)

日本発着の米国系航空会社は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空である。以前運航していたコンチネンタル航空はユナイテッド航空に、ノースウェスト航空はデルタ航空と合併している。その中でも、ハワイアン航空が元気である。ハワイ・日本路線では、JALより旅客を多く運ぶまでになった。2017年に入って日本語スピーカーの増員を決めている。

米国系航空会社では、日本語スピーカーの本国採用を行なっている。やはりグリーンカード所持者のみ応募可となっている。以前に採用された日本基地所属の日本人CAは、現在も乗務しているが、今後、日本国内での採用は期待できない。

同様に、オーストラリアのカンタス航空、ニュージランド航空も、日本人が応募する場合は、永住権を取得している必要がある。

(詳細) 「キャビンアテンダント募集要領一覧」

 

人材確保に苦労

2018年も、CA希望者にとってはラッキーな年になりそうである。実は、国内航空各社採用担当者は、良質な人材確保にしのぎを削っている。また苦労している。企業景気がよいこともあり、一般企業でも採用を増やしている。新卒の就職率も、2018年卒業の大卒の就職率は98%(日経5/18))に達している。その中での、良質なCAの確保は困難を極めている。大学での就職セミナーを活発に行い、応募を促進している。CAに適した人材がいると、個別にコンタクトをとっている航空会社もある。応募者が5000人であろうと、10000人いようが、語学力があってCA適性を備えている人材は、毎年500人もいないのが実情である。ところが、ANA/JALだけで、1100人の新卒CAが必要なのである。両社では少しでも質のよい人材の確保に躍起になっている。

 

CA定年延長案

2018年5月のNHKニュースによると、ANA・JAL両社では、人手不足対策として、ベテランCAの定年延長を検討しているとのことである。また、社内でもそのうわさが流れている。

 

CA受験生へ

大手航空会社のCA内定者を見ると、90%近くが大卒となっている。CAへの近道は、まずは大学に進学することと言える。そして、大いに勉強し教養を高め、部活などで人間関係やコミュニケーション能力を高める。そして、大人の女性になるために、自分をしつける。その部分を怠り、スクールに行けばなんとかなるという考えでは、CAになる夢は遠のいてしまう。

日本の航空会社は、ますます外国人旅客が増えていく。外国人旅客とのスムーズなコミュニケーションが求められる。基本となるのは英語である。私は中国語ができるとアピールしても、英語ができなければ採用されない。英語ができてはじめて中国語能力が生きてくる。なぜなら、CAは中国便だけでなく、世界中を飛ぶからである。語学力がある受験生が少ないのが現状なので、その努力をするだけでCAに一歩近づくことになる。また、言葉を知るだけでなく、外国の文化を勉強してみる。具体的な英語力については「塾長だより」を参照してほしい。

反対に、海外生活が長かった人の中には、語学力や異文化対応力があるが、日本人としての一般教養が足りないケースも見られる。たとえば、日本の高校を卒業後、アメリカの大学で勉強している学生さんとメールでやりとりすると、時候の挨拶なども含め、日本語が高校生レベルでとどまっている人を見かけます。特にJALは一般教養も重視している。長期に活躍できるは、知識の吸収を怠らない人である。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2016〜2017年

CA就職事情

日本国内には、JALグループ゚、ANAグループ゚、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。さらに国内LCCを加えると23社になる。国内だけでも、13000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。エミレーツ(EK)350名前後、キャセイパシフィック(CX)250名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、2000名前後(推定)になる。

そして、2016年は、国内系航空会社で27回、外資系航空会社で22回のCA募集ならびに採用試験が行なわれた。1400〜1500名のCAが新たに誕生している。2015年に比べ、採用人数は減少傾向にあるが、それでもCAになるチャンスが続いている。景気上向きの中で、2017年のCA採用状況も、2016年並みになると予測している。

 

海外・国内経済

米国の政策や欧州の政治が波乱要素になる可能性はあるものの、世界経済は、米国の回復や資源国の持ち直しから拡大基調が続くとの予測が出ている。また、中国経済(成長率6.4%予測)も持ち直している。アジア経済(Aseans諸国)も、5.0%成長が予測されている。

国内経済も、海外経済の回復や企業の在庫改善、東京オリンピックに向けての投資増加、経済対策の進展などがあり、少しずつ上向いている。さらに、賃上げ率の改善もあり、内需拡大へのバトンタッチも行なわれている。ただし、日本周辺での国家間の緊張、海外の政治的情勢の変化、紛争・戦争等によって影響を受けるリスクも抱えている。

(参考) みずほ総合研究所

 

世界の航空需要

2016年に航空機を利用した旅客は37億人だった。前年より約1億人増加している。世界全体での国際線旅客数は、6.7%増加した。新路線も700路線以上増えている。LCCの台頭もあり、運賃の平均価格も44ドル安くなり、航空機を利用しやすくなった側面もある。

その中でも、中近東線での旅客が、11.8%増加した。便数や座席供給数も13.7%の伸びをしめした。アジア・太平洋線の増加も著しい。旅客数が8.3%も増加した。これは過去2番目の伸び率となっている。

 

訪日客の動向

2016 年の訪日外客数は前年比21.8%増の2,403 万人で、過去最高となった。クルーズ船寄港数の増加や航空路線の拡充、これまでの継続的な訪日旅行プロモーションに加え、Visaの緩和、消費税免税制度の拡充等が、主な増加要因として考えられる。


市場別では、主要20ヶ国のうち、ロシアを除く19ヶ国が年間での過去最高を記録した。中でも、中国は前年比27.6%増の637 万人と、全市場で初の600 万人台に達し、昨年に引き続き最大訪日旅行市場となった。加えて、韓国が初めて500 万人を、台湾が初めて400 万人を超え、香港を加えた東アジア4ヶ国からの訪日客は、前年比23.1%増の1,700 万人超となった。

また、欧米豪9ヶ国は前年比17.7%増の295 万人と300 万人に迫る規模となり、堅調に増加した。  

(参考) JNTO日本政府観光局

日本人海外旅行者数

JTBの予測によれば、2017年の訪日数は2700万人になりそうである。一方、日本人の海外旅行者数は、2012年の1849万人をピークに、その後は、1700万人前後で推移している。日本の人口減や可処分所得の伸び悩みなどがあり、日本人旅客数の伸びは期待できない状況となっている。JAL、ANAの経営戦略にも影響を与えている。

統計資料 出入国者数推移

日本乗り入れ海外航空会社

訪日外国人の増加に伴い、日本の各空港に乗り入れている海外航空会社は、今や、78社に上る。内訳は、アジア系航空会社が42社、インド・中東系10社、北米系6社、オセアニア系6社、ヨーロッパ・アフリカ系13社となっている。そのうち16社がLCCである。日本の表玄関となった東京国際空港(羽田)には、外国航空会社35社が乗り入れている。

 

就活解禁日 (2018年入社新卒)

2016年は、経団連の申し合わせにより、8月1日から採用試験が行なわれた。真夏の暑い中、黒系のリクルートルックの学生たちは、汗を拭きふき就活を行なっていた。一方、外資系やIT系企業など経団連非加盟企業は、それより早く採用活動を開始したため、学生たちは長期間にわたって就活をしなければならなかった。また、外資系企業に優秀な人材を確保されてしまうなど、経団連加盟企業にとっても採用活動に支障が出た。それらを踏まえ、2018入社新卒採用は、2ヶ月早まり6月1日が解禁日となった。

 

新卒採用一斉発表

例年、新卒CAの募集発表時期は、航空会社ごとに分かれていた。2017年は採用活動解禁日が6月1日になったこともあり、3月1日になると、各社一斉に新卒採用を発表した。

 
採用人数
全日本空輸(ANA) 
550名
日本航空(JAL) 
400名
ソラシド(SNJ)  
30名
ANAウィング(AKX)
未発表
アイベックス(FRI)
若干名
フジドリーム(FDA)
20〜30名
エアドゥ(ADO)  
若干名
スカイマーク(SKY) 
30名
スターフライヤー(SFJ)
未発表
トランスオーシャン(JTA)
 若干名

 

(詳細) 「キャビンアテンダント募集時期一覧」

 

ANAの新卒採用

2017年入社の新卒採用人数は700名であった。その前年は600名と大量の新卒採用を行なってきたが、2018年入社の新卒CA採用予定人数は550名にとどまっている。2016年初頭には、今後3年間、新卒・既卒合わせて毎年1000名のCAを採用すると発表していた。しかしながら、採用数が少なくなっている。この数年、同社は多くの新規路線を開拓し開設してきた。それらが一段落し、さらなる新路線の開設には時間がかかりそうである。それに伴いCAの採用数も抑制気味になっているようだ。また、CAの正社員採用に方針を変更したため、離職率が下がっていることも考えられる。

ANACA・パイロット・整備仕事紹介(動画)

 

JALの新卒採用

200名(15年入社)、330名(16年入社)、350名(17年入社)と、新卒採用人数を増やしてきている。2017年採用(18年入社)では400名とさらに増やしている。それでも、新卒・既卒合計人数では、ANAの半分の人数となっている。同社は、会社再建にあたって、政府の支援を受けたため、2017年3月末まで自由に路線を開設できなかった。また、羽田新規発着枠でもANAの半分以下しか割り当てられなかった。これらがCAの採用数にも影響している。2017年4月以降は、制約から解放されるため、新規路線の開拓や増便が期待でき、CAの必要数も増えてくる可能性がある。

JAL客室乗務員の仕事紹介(動画)

 

ANA・JAL既卒採用

両社とも新卒CA採用では一定人数を採用している。その一方で、既卒採用数は半分以下の人数になってきている。2016年の採用では、ANAが40名に加えて他社国際線乗務経験者枠採用の若干名であった。JALは50名のみの採用だった。ANA・JALでは、従来、新卒採用が中心となっている。毎年4月に新年度が始まるにあたって、必要なCA数は確保している。

しかしながら、期中に、予測以上の退職者や産休者や長欠者が出たり、あらたな路線や便が増えたりすると、CAの補充を行なわなければならない。そこで、既卒募集をかけることになる。2017年のANAは新規路線開設が落ち着いていることや新卒採用人数も前年に比べ少なくなっていることから、2017年既卒採用での採用数は前年並みになりそうである。JALは新規路線の増加次第では既卒採用が期待できる。両社のあらたな事業計画が発表されたら、目を通しておくとよい。路線や便数の増加を予定しているかどうかが分かる。

2018年新卒募集人数発表!!

JAL新卒 500名

ANA新卒 600名

 

ANA・JAL採用数 2017

 

 
2017
2016
2015
JAL
475名(新400既75)
 400名(新350既50)
  450名(新330既120)
ANA

600名(新550既50)

 740名(新700既40)
 1040名(新600既440)

 

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*JAL既卒2015 募集120名 内定者100名弱

*ANA既卒2015 既卒数はCA経験者募集を含む
*JAL新卒2016 内定者371名(募集人数350名)
*2016年ANA既卒 ANAグループ社員向け別途募集あり

*以上はスチュワーデス塾で把握している数値

 

男性客室乗務員

男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内ではADO、SNJ、SKY、外資ではFIN、SAS、LH、CX、EY、EKなどで乗務している。ANA、JALでも、何年にもわたり男性CAを採用していない。その結果、女性特有の職場になり、機内サービスも女性中心の発想で行なわれたり、マニュアル至上主義に陥ったりになっている。世界中、どの航空会社も男性CAが乗務している。ANA・JALのみがプロパー男性CAを採用していない。そのため、現役CAたちから話を聞くと、職場はカサカサし、うるおいがなくなっている印象を受ける。女性CAにうるおいを与えるためにも、男性CAを採用すべきである。

その後、現場からの報告では、昨年あたりから、JALグループでは、ほんのわずかであるが、男性CAを採用し始めている。(2017.09追記)

 

CA採用状況(ヨーロッパ゚系)

欧州の航空業界は、ルフトハンザドイツ航空グループ、英国航空グループ、エールフランス・KLMオランダ航空グループの3大航空勢力となっている。そのうち、スイスインタナショナル航空、オーストリア航空を傘下に収めたルフトハンザドイツ航空グループが2000億円以上の利益を出している一方、アリタリア航空の苦境が伝えられている。

ヨーロッパ系航空会社の採用は、例年に比べ控えめになっている。日本人旅客数の伸び悩み=日本人CAの採用数の低下につながっている。大手航空会社のエールフランス、ブリティッシュエアウェイズ(英国航空)、ルフトハンザドイツ航空は、日本人CAが必要になると、EU内にいる日本人に募集をかけている。ルフトハンザは日本でも募集を行うこともある。日本人CAの所属基地が日本にあるためフィンエア、KIMオランダ航空、アリタリア(機内通訳)は、日本で採用を行なっている。これら3社での採用は、乗務経験者中心となっている。アリタリアは経営破綻の処理次第で、日本人CA採用に影響がでそうだ。ヴァージンアトランティック航空は2015年12月に日本便運航を中止した。それ以外でも、KLMの福岡便やカタール航空の関空便も運休となった。オーストラリア航空は2016年9月でウィーン・成田線を運休とした。その代わりに、ウィーン・上海、ウィーン・香港線を開設した(2016.04発表)。外資航空会社のターゲットは、日本人より、いまや中国人となっている。中国人旅客を獲得するためには、中国便を増やしている。また、中国人CAが必要になってきている。そのため、一部日本人CAは契約更新が行なわれず、退職を余儀なくされている。

*運休していたオーストリア航空のウィーン・成田線は、2018年5月より運航再開予定(2017.08追記)

 

CA採用状況(アジア系)

2016年に、大手航空会社で、日本人CAの採用を行なったのは、タイ航空、シンガポール航空、アシアナ航空、中華航空ぐらいだった。大韓航空、マレーシア航空、キャセイパシフィック航空、ベトナム航空は、日本人CA募集がなかった。

シンガポール航空は、この5年の間、毎年、日本人CA募集を行なっている。タイ航空は3年ぶりの募集だった。アシアナ航空は2年ぶりだった。シンガポール航空は2017年に入って、1月にも募集を出している。2017年上期の段階では、シンガポール航空に加えて、エバー航空、フィリピン航空(機内通訳)が募集をかけている。

どの会社も、経営が厳しい状況が続いている。反政府運動など国内情勢不安などタイ航空、消息不明機や撃墜事件が尾を引いていたり、LCCエアアジアの攻勢にさらされているマレーシア航空、燃料コストの上昇と運賃低下で苦労しているシンガポール航空、中国航空会社の攻勢や上級クラス旅客の減少で苦しんでいるキャセイパシフィック航空、傘下海運会社の破たんやっパイロットの賃上げ闘争に遭っている大韓航空、経営再建に取り組んできたアシアナ航空など、いずれの会社も経営改善に取り組んでいる。

加えて、アジア系航空会社の日本線では、一昔前の機内は、日本人旅客だらけだった。今は、本国人旅客のほうが多くなっている。そのため、全体的に、日本人 CAの必要性が少なくなっている。

そのような意味では、全体的に、採用人数が少なくなっているので、以前に比べ、その分狭き門になりつつある。ちなみに、中近東系のエミレーツ、カタール航空も、採用回数が多いものの、補充程度の採用人数となっている。外資航空会社をめざす方は、準備を怠らないようにする。まずは英語力アップから始める。キャビンアテンダント募集時期一覧ページで、最新情報と過去数年間の募集時期を掲載している。2017年は、外資航空会社の募集が少ないことが分かる。

(参照) キャビンアテンダント募集時期一覧

一方で、訪日旅客が増えている中国系航空会社(中国国際・中国南方・中国東方)、台湾系航空会社(含むLCC系)、ベトナム航空が日本線の増便を行なっている。

カタール孤立

カタール国がイランとの関係強化を図ったり、テロ組織を支援しているという理由で、サウジアラビア、バーレーン、エジプト、UAEは、2017年6月に、同国と国交を断絶し、陸路、空路、海路を遮断した。カタール航空は、これら諸国に運航していた約50便の運休を余儀なくされている。それに伴い、売上の30%に影響が出ると言われている。CAにも余剰が出るため、採用にも影響が出てくる。

  2017.06追記

 

CA採用状況(米国系・豪州系)

日本発着の米国系航空会社は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空である。以前運航していたコンチネンタル航空はユナイテッド航空に、ノースウェスト航空はデルタ航空と合併している。米国系航空会社では、日本語スピーカーの本国採用を行なっている。やはりグリーンカード所持者のみ応募可となっている。以前に採用された日本基地所属の日本人CAは、現在も乗務しているが、今後、日本国内での採用は期待できない。その中でも、ハワイアン航空が元気である。ハワイ・日本路線では、JALより旅客を多く運ぶまでになった。2017年に入って日本語スピーカーの増員を決めている。

同様に、オーストラリアのカンタス航空、ニュージランド航空も、日本人が応募する場合は、永住権を取得している必要がある。

(詳細) 「キャビンアテンダント募集要領一覧」

JAL・ANA経営戦略とCA採用

ANAの経営戦略の中から「アジアNo1」の言葉が消え、「世界のリーディングカンパニー」をめざす言葉が増えた。ANAは事業拡大を中心とした経営戦略をとっている。そこで、新規路線の拡大を行なってきた。さらに、フルサービスとLCCをコンバインしたブランドの確立を狙っている。

2016年9月には成田ープノンペン線、10月には成田−メキシコ線を開設した。アジアー成田(経由)ー北米路線の開設によりアジア市場の取り込みを図っている。2016年10月から羽田ーニューヨーク、羽田ーシカゴ便も開設している。また、2019年より、ホノルル線への総2階建A380の投入を計画し、同路線のシェア拡大を図っていく。

一方、JALの経営戦略は、「世界のJAL」をめざし、「フルサービスキャリア事業を磨き上げる」となっている。単に事業規模拡大を追わず、商品サービスの充実を図ることにより、高収益をめざす方針をとっている。上品で高品質なサービスの追及を図っていくとなっている。成田ーヘルシンキ線2013.02)、成田ーサンディエゴ線(2012.12)の開設に引き続き、2014年には、成田ーボストン線、成田ーホーチミン線、羽田ーサンフランシスコ線を開設、2015年11月より成田ーダラス線を新たに就航してきた。国交省の通達により、2016年度末まで、新規路線開設や新規投資を自由にできなかったが、それがなくなり、経営の自由度が増している。2017年に入り、羽田ーニューヨーク線(4月)、成田ーメルボルン(9月)、成田ーハワイコナ(9月)を開設する。さらに、ファーストクラスへのスカイスイート席導入、ビジネスクラスフラットシート化、プレミアムエコノミー席の居住性の向上(JAL SKY SUITE化)を図っている。

秋元俊二氏インタビュー
「JAL現役CAに聞くーファーストクラスのサービスと和のもてなし」

CAの採用でも、経営戦略に合った人材を確保すべく腐心している。応募者側も、両社の経営の違いを理解した上で臨む必要がある。

 

人材確保に苦労

2017年も、応募者にとってはラッキーな年になりそうである。実は、国内各社採用担当者は、良質な人材確保にしのぎを削っている。また苦労している。企業景気がよいこともあり、一般企業でも採用を増やしている。新卒の就職率も、2017年卒業の大卒の就職率は97.3%に達している。その中での、良質なCAの確保は困難を極めている。大学での就職セミナーを活発に行い、応募を促進している。CAに適した人材がいると、個別にコンタクトをとっている航空会社もある。応募者が5000人であろうと、10000人いようが、語学力があってCA適性を備えている人材は、毎年500人もいないのが実情である。ANA採用試験では、新卒の場合、550位までに入れば、内定をとることができる。


CA受験生へ

日本の航空会社は、ますます外国人旅客が増えていく。外国人旅客とのスムーズなコミュニケーションが求められる。基本となるのは英語である。私は中国語ができるとアピールしても、英語ができなければ採用されない。英語ができてはじめて中国語能力が生きてくる。なぜなら、CAは中国便だけでなく、世界中を飛ぶからである。語学力がある受験生が少ないのが現状なので、その努力をするだけでCAに一歩近づくことになる。また、言葉を知るだけでなく、外国の文化を勉強してみる。具体的な英語力については「塾長だより」を参照してほしい。

反対に、語学力や異文化対応力があるが、日本人としての一般教養が足りないケースも見られる。特にJALは一般教養も重視している。長期に活躍できるは、知識の吸収を怠らない人である。

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CA受験 CA受験 CAになりたい CA就職

 

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CA受験 CA受験 CAになりたい CA就職
キャビンアテンダント(CA)就職事情 2015〜2016年

2016.10修正・加筆

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。さらに国内LCCを加えると23社になる。国内だけでも、13000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。エミレーツ(EK)400名前後、キャセイパシフィック(CX)300名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、15000〜16000名のCAが乗務している。そして、2015年は、ANA・JALの2社だけでも、1500名前後が採用されている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1700名前後の日本人CAが新たに誕生している。さらにLCCでの募集も増えている。LCCでは高校卒の方にも応募のチャンスを与えている。数年前に比べ、CA受験生にとってラッキーな状況が続いている。

 

就活解禁日 (2017年入社新卒)

JALもANAも、2015年に行なわれた新卒者(2016年入社)は、経団連の申し合わせにもとづき、採用試験は8月に開始された。就活解禁日の見直しが行なわれた結果、2016年の採用試験(2017年入社)は、大手企業など経団連に所属企業では、2ヶ月早めて、6月が解禁日となった。したがって、JAL、ANAとも、新卒採用試験も、この方針にもとづき6月にスタートする。会社説明会の開始は3月からとなっている。

 

JAL正社員採用

           JAL客室乗務員の仕事紹介(動画)

JALでは、契約社員として3年の乗務後、ほぼ全員が正社員になっていたが、2016年4月より正社員CAの採用となる。現在、CAは約6200名が飛んでいる。そのうち日本人CA約5200名、外国人CA約1000名となっている。JALグループでは、日本トランスオーシャン航空(JTA)、ジェイエア(JLJ)もCAの正社員採用を発表している。(2015.12発表)

2016年6月から始まるCA新卒募集では、350名の採用を予定している。

(2016.03.01発表)

 

ANA2016年採用も1000名越え

ANACA・パイロット・整備仕事紹介(動画)

現在、ANAでは約6000名(含む外国人CA400名前後)のCAが乗務している。同社によると、2016年から3年間は、新卒・既卒合わせて1000名のCA採用を予定しているとのことである。そのうち、2017年入社新卒募集では、700名の採用が発表された。国際線拡大による補充、2018年からの超大型機A380(3機)の就航準備によるCA確保、退職者補充などが主な理由のようだ。JALのCA採用数がANAに比べ少ないのは、2016年末まで新規路線開設や新規投資に制約があるため採用数を控える傾向にある。また、JALでは、海外基地所属の外国人CAも相当数採用しているため、その分日本人CA採用数が少なくなっている。(2016.03一部追加)

 

男性キャビンアテンダント(CA)の採用

男性客室乗務員

男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内ではADO、SNJ、SKY、外資ではFIN、SAS、LH、CX、EY、EKなどで乗務している。ANA、JALでも、何年にもわたり男性CAを採用していない。それでも、両社の機内で、ときどき男性を見ることがある。ANAでは地上総合職の男性が数名、乗務研修という形で1、2年間乗務しているからである。JAL・JAA統合の結果、JALでは、旧JAA採用の男性CAが10数名が飛んでいる。いずれもわずかな数であり、男性にもCAへの道がもっと開けることを願っている。

 

世界の航空業界

IATA(国際航空運送協会)では、2016年は、世界の航空旅客(国内線・国際線)が2015年に比べ7%増加し、37億8200万人になり、過去最高を記録すると予測している。

2015年の世界は、シリア問題と難民問題、中国経済バブル崩壊、アジア経済鈍化、ヨーロッパ経済低迷、原油安による中近東諸国の財政悪化などがあった。

 

81万人のCA誕生

ボーイング社では、今後20年間で、世界中で、新たに81万人のCAが必要になると予測しています。そして、特にアジアでは、航空需要増大に伴い、298,000人のCAが新たに必要になるとしている。

関連ニュース

CAのみならず、パイロット61万人、整備士67万人も新たに必要になると予測している。

 

日本の航空業界

日本の人口は、1億2千万人余りである。ここ数年、人口の15%前後の日本人が海外旅行を楽しんでいた。ここきて円安傾向が続いている。2015年に入ると、1ドル=80円台だったものが、1ドル=120円と50%近い円安になってしまった。その後やや円高に振れてはいるものの、日本人にとって海外旅行は、今までに比べ、高い費用を払わなければならなくなっている。さらには、海外でのテロ続発、EU離脱問題、国内景気低迷などで、2013年には1747万人が出国したが、2014年は1690万人と50万人減少している。2015年は1621万人前年比4.5%減)となり、さらに減少した。2016年に入り、1ドル=100円前後と円高に振れているため、日本人の海外旅行は前年に比べ4〜5%増加傾向にある。それでも1600万人台に留まると予測される。

一方、国内航空旅客は増えている。2012年は8500万人だったのが、2014年には9451万人まで増えている。海外旅行を控え、国内旅行で楽しむ人が増えている。国内LCCの拡大により、手軽で安く国内旅行ができるようになってきている。訪日旅客の国内線利用も増えている。


訪日外国人増加

2014年に日本を訪れた外国人は、1341万人となった。2013年に比べ約300万人増えている。2015年は、さらに600万人増加し、1973万人の訪日客(前年比47%増)があった。訪日外国人数が増加の一途となっている。政府が目標としている2020年までに訪日外国人数2000万人達成は早まりそうだ。訪日旅客増や中国人の爆買いにより、国際収支のうち、旅行収支(日本人が海外で落とすお金と外国人が日本で落とすお金の差額)が1兆1217億円の黒字となった(2014年は441億円の赤字)。

 

日本観光誘致

日本への観光誘致を行なっている日本政府観光局(JNTO−Japan National Tourist Organization)は、現地大使館やJTRO(日本貿易振興機構)と協力しながら、日本紹介キャンペーンを行っている。また各国メディアを日本に招待するなど、メディア戦略も行なっている。バラエティ番組やTVドラマの日本各地でのロケーション誘致、日本取材招待などで日本紹介が行なわれている。各国の人気ブロガーに日本紹介記事を書いてもらったり、トークショーなども行なったりしている。イギリスでは「英国一家・日本を食べる」、インドネシアでは「現地の人のように旅をする」、オーストラリアでは「スノージャパン」的なTV番組で日本を紹介している。また、各地での日本フェアでのビジットジャパンキャンペーンも盛んに行なっている。円安効果のみならず、これらの努力で訪日外国人が増えている。特に、桜シーズンの訪日観光客が大幅に増えている。


CA採用状況(国内系)

JAL、ANAの採用数が増えている理由は、増便やCA退職への補充もあるが、統合によりJAL・ANA各一社採用となったのも大きな要因となっている。JAL・JALエクスプレス・JALウェイズの統合により、それぞれでCAを採用していた分が、すべてJALでの採用となっている。ANAでもエアーニッポンとの統合があった。エアーニッポンで採用していた分がANAに組み込まれている。募集人数の多さは、便数の増加によるものもあるが、一方、退職するCAの多さも表している。

2015年に入り、国内大手のみならず、中堅・LCCでもCA採用が行なわれているが、いずれも欠員補充程度である。

出国日本人数の減少に伴い、JALもANAも外国人旅客獲得が必要になってきている。外国人旅客獲得のために、外国人CAも増やしている。日本人CAの採用でも、外国人対応力がある人材が好まれる傾向にある。

 2017年募集 JAL新卒400名  ANA新卒 550名 2017.03発表

JAL・ANA2016年採用

 
2016
2015
2014
JAL  400名(新350既50)   450名(新330既120)  275名(新200既75)
ANA  740名(新700既40)  1040名(新600既440)  760名(新500既260)

 

*新卒内定者の入社は翌年4月以降

*JAL既卒2015 募集120名 内定者100名弱

*ANA既卒2015 既卒数はCA経験者募集を含む
*JAL新卒2016 内定者371名(募集人数350名)
*2016年ANA既卒 ANAグループ社員向け別途募集あり

*以上はスチュワーデス塾で把握している数値です。

 

JAL・ANA既卒採用

両社とも、2016年既卒募集では、採用予定人数が前年に比べやや少なくなっている。ANAは、既卒募集に加えて、乗務経験者採用にも力を入れている。また年初に、「今後3年間、CAを毎年1000名以上採用する」ともアナウンスしていた。しかしながら、その後、パリ・ブリュッセルでのテロ事件を始め、世界でテロの脅威に見舞われている。また、英国のEU離脱などで経済の混乱も見られる。ブリュッセル便の運休など、航空業界にとっては日本人旅客の減少を懸念せざるを得ない状況になっている。英国のEU離脱では、急激に円高となった。訪日外国人旅客にとって、日本旅行はコストアップにつながり、訪日旅客数への影響も懸念される。したがって、今年のJAL・ANA既卒採用は、事業拡大のためではなく、欠員補充程度の採用数となっている可能性がある。2016.07追記

 

CA採用状況(ヨーロッパ系)

ヨーロッパ系航空会社の採用は、例年に比べ控えめになっている。日本人旅客数の減少=日本人CAの採用数の低下につながっている。大手航空会社のエールフランス、ブリティッシュエアウェイズ、ルフトハンザドイツ航空は、日本人CAが必要になると、EU内にいる日本人に募集をかけている。ルフトハンザは日本での募集を行うこともある。日本人CAの所属基地が日本にあるため、フィンエア、KIMオランダ航空、アリタリア(機内通訳)は、日本で採用を行っている。ヴァージンアトランティック航空のように、25年続いた日本便を廃止(2015.02)したようなケースも出てきている。KLM福岡便の運休やカタール航空の関空便運休も出ている。オーストリア航空は2016年9月でウィーン・成田線を運休し、代わりに、ウィーン・上海、ウィーン・香港線を開設する(2016.04発表)。外資航空会社のターゲットは、日本人より、いまや中国人となっている。中国人旅客を獲得するためには、中国便を増やしている。また、中国人CAが必要になってきている。そのため、一部日本人CAは契約更新が行われず、退職を余儀なくされている。

CA採用状況(アジア系)

大韓航空、アシアナ航空、タイ航空、マレーシア航空、キャセイ航空など、アジア系航空会社の採用がなかなか出て来ない。

どの会社も、経営が厳しい状況が続いている。市内での爆発事件や反政府運動など国内情勢不安等を抱えているタイ航空、消息不明機や撃墜事件の影響、さらにはLCCのエアアジアとの激烈な競争を強いられているマレーシア航空、日韓問題で日本人旅客の減少、ナッツリターン事件や着陸失敗事故の影響を抱えている大韓航空、アシアナ航空、上級クラス旅客の減少などで減収に陥っているキャセイ航空と、多くの会社が収支改善に取り組んでいる。

また、アジア系航空会社の日本線では、一昔前の機内は、日本人旅客だらけだった。今は、本国人旅客のほうが多くなっている。そのため、全体的に、日本人 CAの必要性が少なくなっているというのもある。

それでも、例年の実績をみると、タイ航空は、今年は採用の年と言える。

キャセイ航空も、しばらく日本人CAの採用をしていない。採用してもよい時期にきている。香港の住居費が高くなり、住居費補助を支給されなくなった中堅日本人CAの人た ちの中には、退職を考えている人たちも多くいると聞いている。キャセイ航空も、 今や、機内は中国人だらけの状況なため、日本人CAの採用があったとしても、採用数は多くはなさそうだ。

日本を訪問する韓国人は、年間400万人になっている。反対に、韓国を訪問する日本人は180万人まで減っている。2012年には350万人が韓国旅行をしていた。それに比べると半減している。今や機内は、韓国人旅行客のほうが圧倒的に多い。

そのような意味では、全体的に、採用人数が少なくなっているので、以前に比べ、その分狭き門になりつつある。ちなみに、中近東系のエミレーツ、カタール航空も、採用回数が多いものの、補充程度の採用人数となっている。外資航空会社をめざす方は、準備を怠らないようにする。まずは英語力アップから始める。(2016.09追記)

一方で、訪日旅客が増えている中国系航空会社(中国国際・中国南方・中国東方)、香港系、台湾系航空会社(含むLCC系)、ベトナム航空が日本線の増便を行なっている。それに伴い、日本人CAが必要になっているかもしれない。ただし、ニュージーランド航空への応募の場合は、ニュージーランド居住権が必要である。

CA採用状況(米国系・豪州系)

日本発着の米国系航空会社は、アメリカン航空、ユナイテッド航空、デルタ航空、ハワイアン航空である。以前運航していたコンチネンタル航空はユナイテッド航空に、ノースウェスト航空はデルタ航空と合併している。米国系航空会社では、日本語スピーカーの本国採用を行なっている。やはりグリーンカード所持者のみ応募可となっている。以前に採用された日本基地所属の日本人CAは、現在も乗務しているが、今後、日本国内での採用は期待できない。またカナダの航空会社も、米国航空会社と同様に、本国での採用となっている。

同様に、オーストラリアのカンタス航空、ニュージーランド航空も、日本人が応募する場合は、永住権を取得している必要がある。

(参照) キャビンアテンダント募集一覧

 

CAの航空会社間移籍

ANAでは、国際線羽田発着枠が大幅に確保できたこともあり、国際線便数が増えている。一方で、その分の国際線CA確保が十分でないところが見られる。他社国際線CA経験者を別枠で採用するなど、国際線CAの補充を急いでいる。中近東系、アジア系航空会社からANAに移籍するCAが増えている。

JALでも、既卒採用では、内定者の2割前後が他社からの移籍組となっている。ソラシドエアー、エアドゥやアジア系の若手CAが移籍している。2015年既卒採用では、10名前後のANACAがJALへ移籍したもよう(その反対はほとんどなし)。


JAL・ANA経営戦略とCA採用

ANAの経営戦略の中から「アジアNo1」の言葉が消え、「世界のリーディングカンパニー」をめざす言葉が増えた。ANAは事業拡大を中心とした経営戦略をとっている。新規路線の拡大だけではなく、パイロット養成事業や受託整備、航空機部品の販売、食材の販売など関連事業の拡大も行なっている。2014年の成田ーミュンヘン便(5月)、成田ージャカルタ便(8月)に続き、2015年には、新たに成田ーヒューストン線(.6月)、成田ークワラルンプール線(9月)、成田ーブリュッセル線(10月)、羽田−シドニー線(12月)を開設する。2016年9月には成田ープノンペン線、10月には成田−メキシコ線を開設する。アジアー成田(経由)ー北米路線の開設によりアジア市場の取り込みを図っている。2016年10月から羽田ーニューヨーク、羽田ーシカゴ便を開設する。

一方、JALの経営戦略は、「フルサービスキャリア事業に専念」となっている。単に事業規模拡大を追わず、商品サービスの充実を図ることにより、高収益をめざす方針をとっている。上品で高品質なサービスの追及を図っていくとなっている。成田ーヘルシンキ線2013.02)、成田ーサンディエゴ線(2012.12)の開設に引き続き、2014年には、成田ーボストン線、成田ーホーチミン線、羽田ーサンフランシスコ線、成田ーホーチミン線を開設、2015年11月より成田ーダラス線を新たに就航してきた。国交省の通達により、2016年度末まで、羽田発着便で新規路線開設や新規投資を自由にできないため、ファーストクラスへのスカイスイート席導入、ビジネスクラスフラットシート化、プレミアムエコノミー席の居住性の向上(JAL SKY  SUITE化)を図っている。

          秋元俊二氏インタビュー
「JAL現役CAに聞くーファーストクラスのサービスと和のもてなし」

CAの採用でも、経営戦略に合った人材を確保すべく腐心している。応募者側も、両社の経営の違いを理解した上で臨む必要がある。


人材確保に苦労

2016年も、応募者にとってはラッキーな年になると書いたが、実は、各社採用担当者は、良質な人材確保にしのぎを削っている。また苦労している。企業景気がよいこともあり、一般企業でも採用を増やしている。新卒の就職率も、2015年卒業の大卒の就職率は96.7%に達している。その中での、良質なCAの確保は困難を極めている。大学での就職セミナーを活発に行い、応募を促進している。CAに適した人材がいると、個別にコンタクトをとっている航空会社もある。応募者が5000人であろうと、10000人いようが、語学力があってCA適性を備えている人材は、毎年500人もいないのが実情である。ANA採用試験では、新卒の場合、700位までに入れば、内定をとることができる。

 

CA受験生へ

日本の航空会社は、ますます外国人旅客が増えていく。外国人旅客とのスムーズなコミュニケーションが求められる。基本となるのは英語である。私は中国語ができるとアピールしても、英語ができなければ採用されない。英語ができてはじめて中国語能力が生きてくる。なぜなら、CAは中国便だけでなく、世界中を飛ぶからである。語学力がある受験生が少ないのが現状なので、その努力をするだけでCAに一歩近づくことになる。具体的な英語力については「塾長だより」を参照してほしい。

反対に、語学力や異文化対応力があるが、日本人としての一般教養が足りないケースも見られる。特にJALは一般教養も重視している。長期に活躍できるは、知識の吸収を怠らない人である。

 

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CA受験 CA受験
キャビンアテンダント(CA)就職事情 2013〜2014年

2014.05記

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は18社となる。国内だけでも、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)450名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、13000〜15000名のCAが乗務している。そして、2013年に引き続き、2014年も、ANA/JALの2社だけでも、1000名弱の募集を行なっている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1200名以上の日本人CAが新たに誕生することになる。数年前に比べ、CA受験生にとってラッキーな状況が続いている。

ただし、男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。当塾も日本人スチュワードについて把握ができていない。

参照 「キャビンアテンダント募集要領一覧

CA採用状況

2013年は、国内系18社29回、外資系14社18回で、合計47回のCA募集があった。2012年に引き続き多くの採用があった。羽田線増便を控えて、必要CA数の確保のための採用が多く見られた。2014年も特に、国際線旅客の増加に伴い、便数も増加していく。そのため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAの採用が期待できる。

一方、航空業界の再編で、2014年後半に、JALに吸収されるため、JALエクスプレス社が消滅する。4,5年前まで25社あった国内の航空会社も、2014年には、18社になる。その分、採用回数は減ることになる。

参照 「キャビンアテンダント募集時期一覧」


経済動向

東日本大震災で冷え込んでいた日本経済も、2013年に入り、やや景気が持ち直してきた。それに伴い、消費者マインドが改善しつつあり、高額商品が売れるなど、個人消費も底堅く推移している。2014年4月の消費税8%への増税で、一時的に消費マインドは落ち込むものの、円安による輸出増や海外景気回復に支えられ、景気回復軌道に戻ると予測されている。

2014年は、2013年に引き続き、アメリカ、欧州など先進国を中心に世界経済成長が見込まれている。今まで元気だったアジア経済は、インド、中国の成長鈍化で、2013年並みとなる。それでも、アジア全体では5%前後の成長見通しとなっている。

(参考) みずほ総合研究所レポート



旅行業界

2013年は訪日外国人が1000万人を超える記念すべき年となった。2013年の訪日外国人は、1036万人となり、前年(836万人)に比べると、約24%増えた。2014年に入ってからも、前年比20%近く増えている。2020年の東京オリンピック開催時には2000万人を目標に、日本政府観光局や旅行業界など関連企業が、外国人旅行客の誘致に力を入れている。一方で、円安、消費税アップの影響等で、日本人の海外旅行者数は、1849万人(2012年)から1747万人と、約100万人(-5.5%)減少した。2014年に入ってからも減少が続いている。

(参考)日本政府観光局(JNTO)

国内では、航空機利用者数は、9101万人で、前年(8491万人)に比べ、7.1%増加している。格安航空会社(LCC)の参入により、低価格で航空旅行ができるようになったことも、旅客数が増えた要因となっている。


航空業界

2014年の航空業界は、海外からの旅客数増加、羽田発着枠の拡大、海外航空会社の地方空港乗り入れで、国際線発着便数は大幅に増えている。羽田の新規発着枠獲得では、ANAが11枠、JALが5枠を獲得し、両社とも、2014年4月より、羽田発国際線を新規に就航させている。各国との航空交渉があるので、ANA、JALの国際線便数が増えれば、外国航空会社の便数も増えることになる。日本発着国際線で、国内航空会社の運航比率(シェアー)は25%まで落ちている。

発着便数増加の結果、たとえば、シンガポール線を見ると、羽田からはJAL、ANAが2便ずつ、シンガポール航空が3便で計7便となっている。成田からはJAL、ANA各1便、シンガポール航空2便、ユナイテッド航空1便、デルタ航空1便の計6便が就航している。合計すると、羽田・成田−シンガポール間では、毎日13便が運航されている。シンガポールだけでも、これだけの便が飛んでいる。筆者からみれば、これだけの便を満席にする旅客がいるのかと心配になるくらいである。

この例からも分かるように、どの路線でも、国内航空会社間ならびに外国航空会社との間で、激しい旅客獲得競争が行なわれている。さらには、アジア諸国のLCCがぞくぞく就航を開始している。運航路線の拡大や増便で、国際線は供給過剰時代に入りつつある。

今年新規参入の航空会社としては、アジアアトランティックエアがある。旅行会社HISの資本参加のもと、2013年8月に設立され、日本-バンコク線に加え9月からカンボジア線の就航を予定している。当初、同航空会社CAは、HIS社員の中から選抜されたもよう。

さらには、エアアジアが、楽天、ノエビア、アルペンの資本参加を得て、再度、エアアジアジャパンの設立を予定している。               (7月追記)

今年のトピックのひとつに、スカイマークの超大型機A380購入による国際線進出があった。しかしながら、同社の経営状況が厳しくなったことにより、同機の購入を中止した。(2014.07発表)

25年親しまれてきたヴァージンアトランティック航空が、2015年2月以降、日本路線からの撤退を発表している (2014.09)


JAL・ANAの課題

現在、1億2700万人いる日本の人口は、2050年には、9700万人となり、1億人を下回ると予測されている。これに伴い、国際線・国内線とも、日本人旅客の増加は期待できない。日本人旅客減少懸念の中でも、好調なアジア経済を期待し、JAL・ANAともに、路線・便数拡大を行なっている。供給座席を埋めるためには、外国人旅客の獲得が課題をなっている。

CAも、日本的なおもてなしサービスを提供しつつも、語学力も含めて、外国人対応力がますます求められるようになる。


アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなってきている。アジア便はますます増えていくことになる。これに伴い、アジア便で活躍する日本人CAも増えていくことになる。

2013年は、訪日旅行ブームとなっている台湾、香港、タイ、さらには、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インドからの訪日旅客数が、年間で最高を記録している。尖閣問題で減少していた中国人も、2014年に入り個人・団体とも拡大傾向になっている。韓国からの訪日客のみが、前年割れとなっている。(日本政府観光局)


国内航空業界

ここ数年、JALグループ、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきた。2014年10月には、JALによるJALエクスプレス(JEX)の吸収合併が予定されている。JALグループから離脱していた北海道エアシステムは、2013年後半に、再度JAL傘下に戻ることになった。その結果、国内航空会社は下記のとおりとなっている。

 

JALグループ
・・・
JAL(+JEX) ジェイエア(JLJ) 日本トランスオーシャン(JTA) 琉球エアコミューター(RAC) 日本エアコミューター(HAC) 北海道エアシステム(HAC)
ANAグループ
・・・
ANA エアージャパン(AJX) ANAウィングス(AKX)
独立系
・・・
エアドゥ(ADO) アイベックス(FRI) スカイマーク(SKY) ソラシド(SNJ) スターフライヤー(SFJ) フジドリーム(FDA) 天草エアライン(AMX) オリエンタルエアブリッジ(ORC) リンクエアーズ
LCC系
・・・

ジェトスタージャパン(JAL系)  バニラエア(ANA系) ピーチ(ANA系) 春秋航空日本(中国系)

ANAグループは3社と少ないが、エアドゥ、ソラシド、スターフライヤーとも協力関係にある。

国内大手のCA採用

2013年には、JALが350名(新卒200名、既卒150名)、ANAは600名(新卒450名、既卒150名)を採用した。2014年も、JALで新卒200名、ANAは新卒500名の採用が行なわれた。

             

JALエクスプレスがJALに吸収合併されることにより、JALエクスプレス社独自のCA採用はなくなる。系列航空会社の合併などにより、国内系航空会社の数が少なっている。その分、採用回数も減少している。

2014年初に行なわれたANA既卒採用では、一般既卒採用枠とは別に、国際線CA経験がある他社CAの採用も行なっている。国際線便の増加で即戦力となるCAが必要になっているもよう。JAL既卒採用でも、他社CAが内定をとるケースが増えている。航空会社間でのCAの移動が多く見られるようになった。

また、JAL、ANA既卒採用では、航空会社グランドスタッフ、金融機関(銀行・証券)、サービス関連(ホテル、旅行業)、商社出身者が多く見受けられる。中には、看護師、教師からCAになる人たちもいる。


外資航空会社のCA採用

2014年、ドバイ国際空港は、利用客数で、ロンドンヒースロー空港を抜き世界一となった。隣のカタールでも1兆5000億円を投じ新空港を開港している。アジア、アフリカ、ヨーロッパを結ぶハブ空港の役割が増している。これらの空港を利用する旅客も増えている。これを背景に、中近東の航空会社はさらに事業規模を拡大している。これら空港に拠点を置くエミレーツ航空やカタール航空が、よく採用試験を行なっている。アブダビのエティハド航空も日本人CAを採用するようになった。これらの航空会社は世界中で採用試験を行なっている。採用回数が多いのは、CAの入れ替わりが激しいともいえる。エミレーツ航空はドバイ⇔羽田、カタール航空はドーハ⇔羽田を、2014年6月から開設している。


アジア系では、タイ航空、シンガポール航空、インドネシア航空が、羽田便の増便を行なっている。また、ベトナム航空、フィリピン航空が羽田乗り入れを開始している。それに伴い、日本人CAの必要数が増している。中華航空やアシアナ航空、さらには、経済成長が著しいインドネシアガルーダ航空も日本人CAの採用を行っている。しばらく採用がなかったキャセイ航空も、日本便増便に備えて日本人CAの補充が必要になってきている。下記は、日本人CAが多い外資系航空会社です。

 

外資航空会社 日本人CA数
航空会社
日本人(CA数)
所属基地
キャセイパシフィック
500名前後
香港
エミレーツ航空
450名 〃
ドバイ
ルフトハンザ航空 270名 〃
フランクフルト
エールフランス 200名  〃
パリ
カタール航空 200名  〃
ドーハ
シンガポール航空 140名 〃
シンガポール
チャイナエアライン 130名 〃
成田・大阪
KLMオランダ航空 100名  〃 
東京・大阪
エティハド 100名 〃
アブダビ

週刊東洋経済2014年5月より

欧州系では、2013年に、KLM、オーストリア航空が、日本人CAの採用を行なった。エールフランス、英国航空は、ヨーロッパにいる日本人に募集をかけているもようで、日本での採用試験はここしばらく行なっていない。いずれの航空会社も、日本人CAの採用数は補充程度となっている。

           * ルフトハンザ(LH) は2015年1月に日本での採用を行なった。

オセアニア系のカンタスやニュージーランド航空は、両国での永住権(労働許可)を所持している日本人を採用しているもよう。

米国系では、以前は、日本で採用を行なってユナイテッドやデルタは、ここしばらく日本での採用は行なっていない。現時点では、米国系も、米国籍もしくは米国永住権を所持している日本語Speakerの本国採用のみとなっている。2013年に、ユナイテッドやアメリカンが日本語のできるCA募集を行なった。

*航空各社受験情報・現役CA情報 「会員コーナー」にて掲載

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国際化の進展

シンガポールの人口は、470万人にもかかわらず、シンガポール航空(SQ)は世界有数の航空会社と評価されている。エミレーツ航空(EK)があるアラブ首長国連邦(UAE)の人口450万人であるが、人気も高く、成長し続けている。いずれの航空会社も、自国民の利用者数はそれほど期待できない。その中で、航空会社経営を行なっている。シンガポールは、国民自体も英語を話し、文化面でも国際化している。エミレーツ航空のCAは、世界150ヶ国から集まってきている。

国内大手航空会社も、外国人旅客獲得のために、より国際化していく。国内中堅航空会社でも、国際線進出を狙っている。その中で、CAも、語学をはじめ、さらに国際感覚を求められる。CAをめざすのであれば、英語はしっかりおさえておくことが第一歩となる。JAL、ANAとも、内定者の英語力は、700点前後が中心となっている。書類審査の段階でも、英語力をよく見ている。

*CA受験で求められる英語力については「塾長だより」にある「CAと英語力」(国内・外資)を参考にしてください。


CAに求められる課題

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。


これからのCA

これからの航空会社は高級路線と格安路線の二手に分かれつつある。日本・ヨーロッパ往復のファーストクラス正規運賃は250万円、ビジネスクラスは、100万円する。各種割引制度があるので、実勢運賃はもう少し低い金額となるが、それでも決して安くはない。JALはプレミアム(高級)路線を鮮明にしている。ANAも追随している。外国の大手航空会社も、大半は、ファーストクラスサービスを提供するプレミアム路線を進んでいる。そして、運賃に見合った機内設備や機内サービスを提供していく。

一方、エアアジアのように格安路線を標榜する航空会社(LCC)も、国際線に参入してきている。設備やサービスにかかるコストを最大限切り詰め、その分、運賃を少しでも安くしている。CAたちの給料の一部は、機内販売などの売上額によってマージンとして支払われる。

CAも、国際線CAと国内線CA、大手系航空会社CAと中堅・格安系航空会社CAとなっていく。CAもおのずと求めれる能力が違ってくる。


CAたちの労働環境

CAたちの労働環境は厳しくなっている。日本の航空会社でも、もはや乗務時間は、月間90時間は当たり前となっている。中近東の航空会社では、100時間超えしているところもある。アジア系航空会社では、本国・日本間を、トンボ帰りのように、何往復もしている。JAL・ANAのCAたちも、せっかくパリやニューヨーク便を飛んでも、現地滞在時間が少なくなって、ゆっくり買い物や観光にいけないと嘆いているCAもいる。それでも、若手CAたちは、少ない滞在時間を有効に使って現地を楽しんでいる。海外基地にいるCAたちも、現地生活を楽しんでいる。


己に勝つ

他業界同様、CA採用も、相対評価で行なわれている。他の受験者との競争に勝たねばならない。社会に出て恥ずかしくないよう、自分をしつけることから始める。大人の言葉づかい、振る舞い、他人への思いやり、センスのよい身だしなみなど女性としての魅力を高める。さらに、よい仕事をするために必要な学力、語学力、体力を向上させる。それらができて初めて、他の応募者と戦うことができる。どれも一朝一夕にできるものではない。時間をかけて準備していくものである。己と戦い、己に勝つことから始めていただきたい。

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CA受験 CA受験
キャビンアテンダント(CA)就職事情 2012〜2013年

2013.09追記

CA就職事情

日本国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は19社となる。国内だけでも、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)200名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、日本人CAは、現在、13000〜15000名が乗務している。そして、2012年に引き続き、2013年も、ANA/JALの2社だけで、1000名前後の募集を行なっている。両社に加え、国内中堅ならびに外資航空会社の募集人数を合わせると、1300名以上の日本人CAが新たに誕生することになる。数年前に比べ、CA受験者にとってラッキーな状況が続いている。

JAL受験生 必見! 

JAL人事担当者インタビュー 2014.02

「なぜJALかを明確に・・・求めるのは感謝の心を持ち、自己成長できる人」

JAL訓練・教育

メディア初公開! JAL客室乗務員が受講する心の教育

男性客室乗務員

男性客室乗務員を採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない。国内系で採用しているのは、スカイマーク、エアドゥ、ソラシドであり、外資系では、カタール、エミレーツ、エティハド、ルフトハンザ、フィンエア、キャセイパシフィッフ、ヴァージンアトランティック、KLMである。JALロンドン基地Crewには、日系の男性Crewが在籍している。米国系航空会社でも、日系もしくはグリーンカード保持者が飛んでいるかもしれない。男性CAについては、当塾でも把握しきれていない。

(参照) 「キャビンアテンダント募集要領一覧」

CA採用状況

2012年は、国内系18社31回、外資系18社29回で、合計50回のCA募集があった。2011年の東日本大地震後、国内線・国際線での旅客需要が低迷していたが、2012年になると、それも落ち着き、特に、国際線旅客の増加に伴い、便数も増加してきている。そのため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAを増やしつつあり、2011年には41回だった募集回数も、大幅に増えている。2013年には、さらに募集回数のみならず、募集人数も増えている。

(参照) 「キャビンアテンダント募集時期一覧」

 

経済動向

東日本大震災があった2011年に続き、2012年春先以降も、景気低迷が続いていたが、2013年に入り、景気が持ち直してきている。それに伴い、消費者マインドが改善しつつあり、高額商品が売れるなど、個人消費も底堅く推移している。

海外経済も、欧州債務問題の影響は残っているが、米国・中国中心に経済が持ち直してきている。さらに、タイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムは、GDP平均で、前年比6%強での成長予測となっている。 

(参考) みずほ総合研究所レポート

旅行業界

2012年の年間訪日外国人は、836万人となり、前年(621万人)に比べると、約35%増えた。大震災前の2010年には、861万人であったので、訪日外国人数は、ほぼ戻ってきている。日本政府観光局などが、力を入れて海外での訪日誘致を行なっているので、訪日数はさらに増え、2013年には1000万人に迫る勢いとなっている。日本人の海外旅行者数も、過去最大の1849万人となっている。

さらに、国内旅行のうち、航空機利用者数は、8491万人で、前年(7905万人)に比べ、9.4%増加している。

(参照)日本政府観光局(JNTO)資料

 

航空業界

景気回復傾向は、旅客増につながり、航空業界にも追い風となっている。ANAグループが営業利益で過去最高を記録したり、JALグループも予測以上の利益を確保するなど、中堅航空会社も含め、各社とも経営状態がよくなってきている。運航1年目のLCCは、経営を軌道に乗せるのに苦戦しているようすがうかがえる。

追い風が吹き始めている一方、尖閣問題や鳥インフルエンザ問題で、中国路線での旅客回復が遅れている。また、1月からの787機材の運航停止で、多数のキャンセル便が発生した。本年6月から運航再開が認められたが、当該機材に対する旅客不安心理を払拭できるかが課題となる。


アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなってきている。アジア便はますます増えていくことになる。これに伴い、アジア便で活躍する日本人CAも増えていくことになる。

2013年に入り、中国とインドを除くアジアからの訪日旅客数が2桁の伸びとなっている。韓国、台湾、香港、タイ、マレーシア、インドネシアなどからの訪日旅客が、3月には過去最高の伸びを示している。(日本政府観光局)


国内航空会社再編

ここ数年、JALグループ、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきた。その結果、国内航空会社は下記のとおりとなっている。

 

JALグループ
・・・
JAL JALエクスプレス ジェイエア 日本トランスオーシャン 琉球エアコミューター 日本エアコミューター
ANAグループ
・・・
ANA エアージャパン ANAウィングス
独立系
・・・
エアドゥ 北海道エアシステム アイベックス スカイマーク ソラシド スターフライヤー フジドリーム 天草エアライン オリエンタルエアブリッジ リンクエアーズ(新規)
LCC系
・・・

ジェトスタージャパン(JAL系)  エアアジアジャパン(ANA系) ピーチ(ANA系)

 

ANAグループ社数は再編の結果3社と少なくなったが、エアドゥ、ソラシド、スターフライヤーと協力関係を築いている。エアアジアジャパンは、ANAとエアアジアが資本提携して作られた会社だったが、旅客低迷と経営方針の違いにより、2013年6月に提携関係を解消している。エアアジアジャパンの名前がなくなり、2013年11月より、「バニラエア」として運航を続ける。(追記2013.08)


国内航空会社のCA採用

2012年には、JALが600名(新卒200名、既卒400名)のCA採用を行なった。ANAも450名(新卒400名、既卒50名)を採用した。2013年も、JAL350名(新卒200名、既卒150名推定)、ANAは600名(新卒450名、既卒150名)と、引き続き大量採用となっている。

 
2013
2012
JAL 350名 (新200 既150) 600名 (新200 既400)
ANA 600名 (新450 既150) 450名 (新400 既 50)

 

中堅航空会社では、2013年に入り、JALエクスプレス90名(推定)、ジェイエア50名、日本トランスオーシャン(20〜30名)、ANAウィングス40名、ソラシド40名となっている。エアドゥ、スターフライヤー、フジドーリム、オリエンタルエアブリッジは、各社若干名の採用となっている。エアドゥが8月に再募集を行なっている(8月現在)

ここ数年の傾向として、ソラシド、スカイマーク、スターフライヤー、エアドゥなど中堅航空会社CAがJAL、ANAに移籍するケースが増えている。その結果、欠員が出るため採用を行なう航空会社もある。

また、JAL、ANA既卒採用では、航空会社グランドスタッフ、金融機関(銀行・証券)、サービス関連(ホテル、旅行業)、商社出身者が多く見受けられる。中には、看護師、教師からCAになる人たちもいる。内定した8割以上が四大卒となっている。

JAL CA採用実績

募集年
1994
1995 1996
1997
1998 1999
2000
2001
2002
2003 2004
採用数
620
570
650
400
340
0
240
250
120
120
120
新卒
620
370
390
310
340
0
0
250
120
120
120
既卒
200
260
90
0
0
240
0
0
0
0

募集年
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013 2014 2015
採用数
120
140
260
450
30
0
0
600
350
275  
新卒
120
140
200
200
30
0
0
200
200
200  
既卒
0
0
60
250
0
0
0
400
150
75  

 

ANA CA採用実績

募集年
1994
1995 1996
1997
1998 1999
2000
2001
2002
2003 2004
採用数
不明
0
0
250
新卒
0
0
250
既卒
0
0
0

募集年
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013 2014 2015
採用数
530
850
300
300
350
350
700
450
600
716  
新卒
200
400
200
200
250
200
400
400
450
 456  
既卒
330
450
100
100
100
150
300
50
150
 260  

 

JAL・ANA受験については、会員ページ「JAL受験のまとめ」「ANA受験のまとめ」を参考にしてください。

 

外資航空会社のCA採用

外資では、中近東系のエミレーツ航空やカタール航空が、よく採用試験を行なっている。エティハド航空も日本人CAを採用するようになった。これらの航空会社は世界中で採用試験を行なっている。採用回数が多いのは、CAの入れ替わりが激しいともいえる。

アジア系では、シンガポール航空、タイ航空、大韓航空が、日本便で総2階建A380機材を投入した結果、日本人CAの必要数が増している。中華航空やアシアナ航空、ドラゴン航空、さらには、経済成長が著しいインドネシアガルーダ航空も日本人CAの採用を行っている。キャセイ航空には、2012年初めに多くの日本人CA(2011年末採用)が入社しているので、その後募集がかかっていない。

欧州系では、2012年に、ルフトハンザ、ヴァージンアトランティック、フィンエアが、日本人CAの採用を行なった。アリタリアは、機内通訳として乗務経験者のみの採用となっている。2012年5月に募集があったが、内定者は2013年6月時点で、いまだに入社できていない。

2013年に入ると、KLMオランダ航空、オーストリア航空が採用を行なった。エールフランス、英国航空は、ヨーロッパにいる日本人に募集をかけているもようで、日本での採用試験はここしばらく行なっていない。いずれの航空会社も、日本人CAの採用数は補充程度となっている。

オセアニア系のカンタスやニュージーランド航空は、両国での永住権(労働許可)を所持している日本人のみを採用している。

米国系では、以前は、日本で採用を行なってユナイテッドやデルタは、ここしばらく日本での採用は行なっていない。米国系航空会社は、現在のところ、米国での永住権を所持している日本語スピーカーのみの本国採用となっている。2013年に入り、ユナイテッドやアメリカン、ハワイアンが日本語のできるCA募集を行なっている。

 

CAに求められる課題

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2011〜2012年

2012.03記載

CA就職事情

国内には、JALグループ、ANAグループ、そして独立系の航空会社があり、その合計は19社となる。そして、10000人以上のCAが乗務している。

一方、日本人CAは、国内のみならず、アジア系、中東系、オセアニア系、欧州系、米国系航空会社と、外国の航空会社でも活躍している。日本人CAを採用している海外航空会社は、55社にも上っている。キャセイパシフィック(CX)500名前後、エミレーツ(EK)200名前後のように大量の日本人CAが在籍する会社から10数名の会社までさまざまである。外資系航空会社に所属している日本人CA数は、3000名前後(推定)になる。

国内・外資を合わせると、現在、13000〜15000名のCAが乗務している。そして、毎年、1000名以上の日本人CAが新たに誕生している。

ただし、男性CAを採用している航空会社は少なく、現在乗務している日本人男性CAは、国内・海外合わせて100名にも満たない数となっている。当塾も日本人スチュワードについて把握ができていない。

参照 「客室乗務員募集要領一覧」

 

CA採用状況

2011年は、国内系11社16回、外資系16社25回で、合計41回のCA募集があった。東日本大地震後、日本便への旅客需要に不透明感が出てきたため、国内航空会社はもとより、外資航空各社も、日本人CAの人員計画見直しを余儀なくされた。それも徐々に落ち着き、結果として、前年並みの採用回数となった。

 

経済動向

2011年は、国内では、大震災による経済への影響があった。海外では、債務問題を抱えた欧州の財政危機やタイ洪水による生産活動の低迷があった。その結果、日本製品の輸出が伸びず、日本の貿易収支は赤字に転落することになった。2012年に入っても、赤字が続いている。日本は、米国がそうであるように、貿易赤字と財政赤字の国になりつつある。一部の研究機関では、2012年後半から輸出も持ち直し、貿易黒字になるだろうと予測しているところもある。

国際収支は、「貿易収支」「サービス収支」「所得収支」「経常移転収支」で構成されている。貿易収支は、輸出と輸入の差額となる。サービス収支は、たとえば、日本人が海外旅行をして、外国に落とすお金と、外国人が日本に来て落とすお金の差額を云う。日本に来る外国人旅行者より、海外旅行する日本人のほうが圧倒的に多いので、収支は赤字となる。資本移転収支は、国際機関に拠出したり、政府間の無償援助に使うお金であり、出て行く一方で、いつも赤字となっている。唯一、黒字なのが、所得収支である。海外に投資して配当を受け取ったり、外国に工場を作ってそこで稼いだお金を日本に送ってきている。この額が大きいため、なんとか国際収支全体では黒字となっている。だからといって、安泰であると考えないほうがよい。日本が経済大国だった時代は終わっていると云える。

 

旅行業界

2011年、最大の出来事は、云うまでもなく、東日本大震災だった。それと同時に、原発の放射能漏れも起きた。震災直後は、日本在住外国人の多くが、日本脱出を図った。また、訪日を予定していた外国人の多くが旅行をキャンセルすることになった。2010年には861万人だった訪日外国人数は、621万人になり、約240万人も減少してしまったのだ。救いは、2011年後半から2012年初めにかけて、訪日旅客の中心となっている香港、中国、台湾や他アジアからの旅客者が少しずつ回復してきていることだ。それでも、これらの国からの旅客は、その前の年に比べ、3割近く落ち込んでいる。

一方、震災後しばらく旅行を控えていた日本人は、円高を生かして海外旅行やビジネス渡航の日本人の数は、震災後は1699万人(前年1664万人)と増加している。反面、国内線利用者数は、前年に比べ7%前後減少してしまった。


航空業界

国内航空会社は、震災の影響による旅客の落ち込みに対して、機材の小型化や便数調整や経費削減などで柔軟に対応してきている。このようなきびしい状況下でも、利益が出る体質づくりを行なってきた結果、JALグループは、2049億円(営業利益率17%)、ANAグループは970億円(営業利益率6%)と、それぞれ営業利益を出している。スカイマークも155億円の営業利益(営業利益率19%)を見込んでいる。

大震災の影響で、日本便を減便していた外資航空会社も、2011年後半には、強い円をめざして、日本人旅客需要増が見込める日本便の強化を図り始めている。

日本の人口問題

日本の人口は、2000年あたりをピークに減少傾向にある。2010年には、常住外国人も含めた日本の総人口は1億2806万人だったが、2030年には、1億1662万人、2048年には1億人を割ると予測されている。これに呼応するかのように、国内線利用客(年間)は、2000年の9600万人をピークにして、その後、減少を続け、2010年には8200万人だった。2011年は、震災の影響もあり、さらに7750万人まで減少している。一方、日本人の海外旅行数も、1996年には1750万人だったが、その後、1600万人前後で推移し、増加に転じていない。日本の人口減少は、日本人旅客の減少に結びついていく。航空会社の経営も、外国人旅客獲得のために、より国際化していくことになる。

(参考) 国立社会保障・人口問題研究所

アジアの旅客動向

国際航空運送協会(IATA)によると、アジア太平洋域内の国際線旅客数は09年の1億6000万人から、20年には3億4000万人に倍増する見込み。20年の旅客見通しは欧州が8000万人、北米が7000万人で、アジアの航空需要は突出している。北米とアジアとの中間に位置する日本は、地理的優位性もあり、国内系航空会社にとっては、それらの旅客の獲得が経営的に欠かせなくなって行くと同時に、アジア便はますます増えていくことになる。それに伴ってCAの採用も増えていく。(2012.07追加)


国内航空会社再編

日本人旅客数の伸び悩みは、航空業界の再編を促すことになる。ここ数年、JAL、ANAグループとも、子会社の再編を行なってきている。台湾路線を運航していた日本アジア航空(JAA)や、リゾート路線を担ってきたJALウェイズ(JAZ)は、JALに統合された。JALグループでは、日本航空(JAL)、JALエクスプレス(JEX)、日本トランスオーシャン(JTA)、ジェイエア(Jair)となっている。そして、LCCであるジェットスタージャパン設立に資本参加している。JALウェイズやJAAのCAたちは、今ではJAL CAとして乗務している。2002年に統合が行なわれた旧日本エアシステム(JAS)のCAも、JAL CAとして乗務している。

一方、ANAグループも、2012年4月には、ANAとエアニッポン(ANK)の統合が行なわれた。2010年には、すでにエアーニッポンネットワーク、エアネクスト、エアセントラルが統合され、ANAウィングスとなっている。その結果、ANAグループでは、全日空(ANA)、エアジャパン(AJX)、ANAウィングス(AKX)の3社中心の体制になる。統合する一方で、LCCのピーチアビエーションとエアアジアジャパンを設立もしくは資本参加している。

LCC・・・Low Cost Carrier 格安航空会社


日本航空グループ

経営再建がほぼ完了し、2012年9月には、株式市場への再上場を予定している。経営再建に力を振るった京セラ会長の稲盛和夫氏が名誉会長に退き、社長だった大西賢氏が会長に、そして、機長出身の植木義晴氏が新社長と、2月には、新しい経営体制になった。

4月から成田―ボストン線 12月より成田−サンディエゴ線、2013年3月より成田−ヘルシンキ線の開設を予定している。成田−シンガポール線を週7便から14便へ増便して羽田−シンガポール線を加えると、週21便になる。シンガポールから北米への旅客の便利性を高める。2年連続で営業利益1800億円以上を達成し、守りの経営から攻めの経営に変化しつつある。便数増加や路線増加に伴い、CAの補充も必要になってきている。


全日空グループ

ANAは、2011年、国際線就航25周年を迎えた。2012年は、会社創立60周年の年になる。2012年には、1兆5000億円企業をめざしている。11年のジャカルタ・マニラ便の就航開始に引き続き、12年1月から羽田−フランクフルト線の運航を開始した。さらには、シアトル、サンノゼへの就航も予定している。中国線も強化している。成田−杭州、関空−杭州、関空−青島を毎日運航(デイリー化)開始し、4月には、すべての日中線は毎日運航されることになる。また、2011年12月より、言語対応力の向上を図り韓国客室乗務員の採用を行なっている。さらに、2012年10月からは成田−ヤンゴン(ミヤンマー)、成田−デリー(インド)への就航を予定でしている。


中堅航空会社

スカイネットアジア航空は、会社カラーを“ピスタチオグリーン”にしてブランド名を変更し、2011年7月より「ソラシドエア(Solaseed Air)」名で運航している。国内航空会社でCAユニフォームにパンツルックを取り入れ、黒が基調のスターフライヤーは、ハイブリッドなLCCをめざし、2011年12月に株式市場に上場した。北海道にちなんだ飲物や北海道放送のアナウンサーがパートナリティを務める機内オーディオ番組の提供などで独自色を出しているエアドゥも4年連続で増収増益となっている。仙台空港を拠点とするアイベックスエアラインは、東日本大震災で、空港閉鎖の影響をもろに受けた。これら4社は、業務提携やコードシェアなどでANAの経営支援を受けている。


スカイマーク

格安運賃の提供が、旅客からの支持を得て、大幅に旅客数を増やしている。2014年から、ロンドン、ニューヨーク、フランクフルトなど国際線進出をめざし、総2階建エアバスA380の6機購入を発表している。国際線要員の確保のため、乗務経験者の採用を行なってきた。社内的にも、国際線乗務員の育成を行なっていくことになる。新人CAの場合、同社は、CAを直接採用せず、グランドスタッフなどからの社内登用制度に切り替えている。乗務未経験で、新たに採用されたCAたちは、機内業務と空港業務を行なう。


外資航空会社の採用

国内で大災害が起きたため、身内が心配で、海外基地から帰国を希望する外資CAも多く見られた。同時に、外資CAたちの間では、他社への移籍もひんぱんに行なわれている。そのため、新たなCA補充を行なった航空会社もあった。大韓航空(KE)、オランダ航空(KL)のように、契約期間満了CAの退職に伴う募集もあった。フィンランド航空(AY)は4年ぶり、スカンジナビア航空(SK)は6年ぶりに日本人CAの補充を行なった。他社に比べ、退職者が少ないタイ国際航空(TG)は3年ぶりに28名の採用を行なった。国内系では、既存航空会社に加えて、LCC(格安航空会社)のピーチアビエーション、エアアジアジャパン、ジェットスタージャパンのCA募集があった。

引き続き日本人CAの採用も活発に行なっているのは、エミレーツ航空、カタール航空など中近東系である。ヨーロッパ系の航空会社は、景気の低迷もあり、補充程度の採用となっている。加えて、勤務条件が悪化の傾向にある。また、中国人のヨーロッパ旅行客が増えているため、むしろ中国人CAを必要としているところがある。アジア諸国では、経済が活発化している国が増えている。自国民の旅行客の増加や日本人旅客獲得のために日本便を増やしつつある航空会社が増えている。さらには、日本経由の米国便も増やしている。

国内・外資航空会社情報 会員コーナー

LCCの本格参入

2012年は、LCC時代の幕開けの年になる。3月には、ピーチアビエーション、夏場には、エアアジアジャパンやジェットスタージャパンが国内線に参入する。そして、近距離国際線への就航もめざしている。JALグループやANAグループの統合が行なわれ、国内航空会社の数が少なくなり、CA採用回数も減った分、それを補うように、LCCの採用が始まっている。これらLCCはスタートしたばかりであり、CAの給与などを含む勤務条件は不明な点が多々ある。大手航空グループと違い、応募学歴は高卒以上となっているので、より多くの人に就業チャンスが出てきている。

2012.05募集のエアアジア・ジャパン(JW)の募集要領を見ると、「最長3年を目処に契約更新が可能」と記述されているように、LCCでは、長期的に乗務することがむずかしい場合があります。このような場合、乗務開始2年目あたりから、他社移籍(転職)準備を始めることになる。

 

CAをめざす方へ

シンガポールの人口は、470万人にもかかわらず、シンガポール航空(SQ)は世界有数の航空会社と評価されている。エミレーツ航空(EK)があるアラブ首長国連邦(UAE)の人口450万人であるが、人気も高く、成長し続けている。いずれの航空会社も、自国民の利用者数はそれほど期待できない。その中で、航空会社経営を行なっている。シンガポールは、国民自体も英語を話し、文化面でも国際化している。エミレーツ航空のCAは、世界150ヶ国から集まってきている。

国内大手航空会社も、外国人旅客獲得のために、より国際化していく。国内中堅航空会社でも、国際線進出を狙っている。その中で、CAも、語学をはじめ、さらに国際感覚を求められる。CAをめざすのであれば、英語はしっかりおさえておくことが第一歩となる。

それと同時に、航空会社間の競争が熾烈化している。社員ひとりひとりの能力向上も求められている。どの業界でも同じであるが、今まで、100の仕事をしていたのが、120の仕事を求められている。さらに、航空会社は、時代の変化に対応できる人材を求めている。昔のJALや、ついこの間までのANAでは、英語が不得意な人は国内線乗務員として働くことができたが、現在は、全CAが、国内線も、国際線もこなせることが求められている。

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CAになって世界に羽ばたきたい方、一緒に勉強しませんか!


キャビンアテンダント(CA)就職事情 2010〜2011年

2011.10追記

CA採用状況

2010年には、国内航空会社9社14回、海外航空会社20社33回のCA募集があった。経営再建中のJALグループでの採用が一時的に中止になっている一方、海外航空会社のCA募集回数が3倍近く増えた。

2009年には、CA募集がなかったシンガポール航空(SQ) 、マレーシア航空(MH)、ベトナム航空(MH)、アシアナ航空(OZ)、大韓航空(KE)、香港ドラゴン航空(KA)、中華航空(CI)などが採用を再開した。ヨーロッパ系でも、オランダ航空(KL)、ヴァージンアトランティック航空(VS)、フィンランド航空(AY)、ルフトハンザ航空(LH)が採用を行った。それ以外では、日本乗り入れを開始した海外格安航空会社も日本人CAの採用があった。

経済動向

リーマン・ショック後の景気低迷から脱却するために、各国は金融緩和や市場へのマネーサプライを増やすなど、景気刺激策をとってきている。そして、2009年を底に、世界経済は徐々に回復の兆しが見え初めている。

特に、2010年は、中国をはじめとするアジア諸国の経済成長率(GDP)が大きく伸びた。その反動で、2011年は、やや伸びが鈍化すると言われている。

        2010年GDP(経済成長率)

中国 10.3% インドネシア 6.1%
インド 8.9% マレーシア 6.9%
韓国 6.1% タイ 7.4%
台湾 10.3% フィリピン 7.3%
香港 6.1% ベトナム 6.8%
シンガポール 14.9% 日本 3.3%

                               第一生命経済研究所

どの国(日本を除く)も、景気回復に伴って、失業率も改善し、所得も伸び始めている。

                        GDP・・・「国内」総生産=経済成長率
                        GNP・・・「国民」総生産

 

航空業界2010

2010年に、日本を訪れた外国人旅行客は861万人となった。前年に比べ182万人の増加となった。落ち込んでいた日本人の海外旅行者数も1664万人と、約120万人と増加した。

世界全体でも、2010年は、航空旅行需要が8%の伸びを示した。2011年はじめの中近東地域での政治変革による混乱で、原油の高騰懸念と運賃への影響があるものの、航空旅行需要は引き続き伸びていくと推測される。

日本では、政府観光局によるVisit Japanキャンペーンを引き続き行っている。当面の目標は訪日外国人数年間1000万人にするための誘致を行なっている。さらには、2016年までに2000万人の目標も掲げている。アジアの人たちの所得上昇に伴い、アジアからの訪日数がさらに増えることが期待されている。

一方、国内線も、2009年には年間8300万人まで落ち込んでいた旅客数が、2010年には、9000万人超えまで戻してきています。ちなみに、日本の国内旅行者数は、他の輸送手段も含めると、年間3億人弱(延べ人数)となっている。

デフレからの脱却に苦労している日本だが、海外経済(アジア経済)の回復に伴い、徐々に景気が上向いてきている。株式市況や商品市況が上昇しているので、個人資産も増加しつつある。そのお金が商品購入や旅行に向かってきている。


国内航空会社2010

2008年のリーマン・ショックによる世界不況の結果、国際線・国内線とも、旅客数が大幅に減少した。国内線では、2007年には、年間9500万人の利用客がいたが、リーマン後の2009年には、8400万人まで落ち込むことになった。同じく国際線では、1730万人だった日本人海外旅行者数は、1545万人まで減少してしまった。また、2008年には、835万人の訪日外国人だったのが、2009年には679万人まで減少している。

小泉政権下で、2007年までは日本の景気も順調に推移していた。国内航空会社は、旅客数の増加に伴い、飛行機を増やし、供給座席数も増やしてきた。CA採用数も増えていた。ところが、2008年のリーマン・ショックによる世界不況により、旅客数が急激に減少した結果、どの航空会社も、リストラが追いつかず、赤字経営に陥った。


日本航空グループ

特に、時代への対応が遅れていたことや、旧JASとの合併が裏目に出たことなどで、リーマン・ショック後、日本航空グループの日本航空の経営状態が悪化してしまった。そして2010年1月に、企業再生のための会社更生法申請に至った。赤字路線からの撤退など大幅な便数削減、機材削減、人員削減を行ない、また、傘下のJALウェイズ社を統合し、経営の効率化を図っている。JAL、JALエクスプレス、JTA体制への再編も行なっている。2010年には、約2000人のJAL CAが職場を去る結果となった。7000人近くいたCAが、現在では、5000人前後になってきている。大幅なリストラを実施したことや、旅客数が回復してきていることから、2011年3月決算では、最終的に、営業利益1880億円となり、史上最高の利益が出るに至った。会社は、多くの社員たちに退職奨励を行なったばかりのため、2011年CA採用試験は見送られることなった。CA採用試験の再開は2012年と予想している。


全日空グループ

一方、全日空グループも、2009年には、営業利益が大幅に落ち込むことになった。そのため、赤字路線からの撤退や人員削減、更なる経営の効率化を図ってきている。2010年10月には、傘下のエアーニッポンネットワーク、エアーネクスト、エアーセントラルを統合してANAウィングにしました。また、2011年4月にANAとエアーニッポが統合となります。ANA、エアージャパン、ANAウィングの3社体制になりつつある。また、香港の投資会社と組み、関西空港を拠点とした格安航空会社(ピーチ)やエアアジアと提携してのエアアジアジャパンの設立を行っている。2011年からの3ヶ年経営計画では、国際線旅客36%増、国内線旅客8%増を計画し、1兆5000億円企業をめざしています。2011年には、新卒CA400名、既卒CA300名の採用を発表しています。


スカイマーク

2008年、2009年と、多くの航空会社が赤字経営を強いられる中で、唯一、黒字経営となっているのがスカイマークです。格安運賃の提供が、旅客からの支持を得て、大幅に旅客数を増やしている。2014年から国際線進出をめざし、総2階建エアバスA380の6機購入を発表している。国際線要員の確保のため、JAL退職者や外資系航空会社出身者の受け入れも発表した。従来から在籍しているCAには、国際線乗務員としての育成を行なっていくことになる。今後、Delta航空(スカイチーム)との関係を深めていくのではないかと予想している。


羽田国際化

2010年の航空業界の最大のトピックスは、10月からの羽田空港国際化でした。JAL、ANAに加えて、羽田国際空港に乗り入れを開始した外資航空会社は、アジア系では、韓国からは大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、中国からは中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)、香港からキャセイパシフィック航空(CX)、台湾から中華航空(CI)、エバー航空(BR)、さらには、タイ航空(TG)、シンガポール航空、マレーシア航空(MH)が就航している。マレーシアに拠点をおく格安航空会社エアアジアX(D7)も就航している。

追記 ベトナム航空就航予定2012夏

米国系航空会社では、アメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)、ハワイアン航空(HA)が就航している。ユナイテッド航空(UA)は、羽田乗り入れ枠を確保できていない。

ヨーロッパ系航空会社では、英国のブリティッシュエアウェイズ(BA)のみ就航を開始している。エアーフランス、ルフトハンザ航空など他の欧州大手航空会社は、運航スケジュールや需要予測の問題から、現在のところ就航を見合わせている。


羽田国際化とCAたち その@

現在のところ、羽田国際線発着は、深夜早朝に限られている。バンコク、シンガポール方面への出発時刻は、各社とも、午前00:30付近もしくは、早朝06:30前後となっている。米国行き便も、午前00時前後もしくは早朝となる。JALパリ便は午前01:30出発、ブリティッシュエアウェイズのロンドン便は、早朝06:30となっている。

羽田発国際線乗務は、CAたちにとって、完全徹夜の深夜便乗務となったり、早朝06:00便では、乗務のための会社出頭が夜中の04:00前後になったり、成田便乗務とは、まったく違う勤務状況となっている。CAも、さらに体力が求められている。

ちなみに、深夜便乗務で有名なのは、中近東のエミレーツ航空、カタール航空です。中近東は、アジアとヨーロッパの中継地点となっている。アジアやヨーロッパの目的地によい時間帯に到着するためには、ドバイやドーハを真夜中に出発して、10時間以上の乗務を行なうことが少なくない。


羽田国際化とCAたち その@

一方で、いままで東京便乗務では、本国人CAも含めて、海外基地の日本人CAは、ほとんどが成田近辺のホテルに宿泊していた。日本人CAたちは、学生時代の友達に会おうとしても、実家に帰るにしても、東京まで出て行かなければならなかった。時間も交通費もかかるため、それもままならず苦労していた。

羽田便乗務が始まることによって、東京エリアのホテルに滞在できるようになり、タイ航空やマレーシア航空、シンガポール航空などの日本人CAは、都心にも出やすくなった。遠距離恋愛の恋人も、会いに来やすくなったと喜んでいるCAもいる。

中国系の航空会社は、上海、北京、ソウル、台北などから羽田まで、飛行時間が3,4時間の乗務となる。これらの基地にいる日本人CAたちは、日帰り便乗務となり、羽田に到着してもトンボ返りとなってしまう。東京Stayはあまり期待できないと言える。

 

格安航空会社の台頭

欧米では、格安航空会社のシェアが3割に達している。その代表が、米国ではサウスウェスト航空であり、ヨーロッパでは、アイルランドのライアンエアー、英国のイージージェットが有名である。1990年代ごろから拡大基調を続けてきている。2000年代に入り、アジアでも、格安航空会社の設立がさかんに行なわれるようになった。飛行機の運航効率を上げるために4時間以内の短距路線が中心となっている。日本に乗り入れているアジア系の格安航空会社は下記のとおりである。                     (2011.06現在)   

春秋航空 (中国) 茨城−上海
チェジュ航空 (韓国) 
中部−ソウル
エアプサン (韓国) 成田−釜山
イースター航空(韓国) 成田−ソウル
ジェットスター航空 (豪) 成田−ケアンズ
ジェットスターアジア (豪) 関空−シンガポール
セブ・パシフィック (比) 関空−マニラ
エアアジアX (マレーシア) 羽田−クアラルンプール

格安航空会社のうち、春秋航空、ジェットスター、ジェットスターアジア、エアアジアXが、日本人CAを採用している。

2011年後半には、日本国内でも格安航空会社が誕生している。

エアーアジアジャパン(ANA系) 成田ー国内線
ピーチ(ANA系) 関空ー国内線
ジェットスタージャパン(JAL系) 成田ー国内線

新規の航空会社では、社内システムや機内サービスなど、模索しながらのスタートとなる。これらの会社をめざす人たちは、自分たちで会社を作り上げていくくらいの覚悟が必要となる。コストを下げるため、旅客を楽しませるエンターテイメントなどの機内設備や機内サービス品も簡素化されいる。その分、CAが旅客を楽しませることも期待される。

東北関東大震災の影響

2010年には、景気も上向きのなりつつありました。そして、国際線、国内線旅客も順調に増えてきていました。そこに起きたのが2011年3月11日の大地震である。加えて、その想定以上の地震と津波よる福島原発での放射能漏れ事故を伴った。その直後には、日本に住んでいる外国人や旅行者たちは、ぞくぞく日本脱出を行なった。地震後の日本発便は、どこも満席だった。一方、日本に到着する飛行機は空席が目立つようになった。日本訪問を予定していた多くの個人客や観光客が旅行をキャンセルしてしまった。

国内線は、東北地方の道路が寸断されたため、陸上交通が使えなくなったため、東京以西から東北や北海道へは飛行機に頼るしかなくなった。さらには、東京など首都圏から脱出する人も多く、一時的に、国内線の混雑が続いた。中には、ペットを連れて脱出する旅客も大勢いた。航空会社は臨時便を出すことで対応していた。

それら一時的混乱が落ち着いた後、旅客数の落ち込みが始まることとなった。国際線、国内線とも、減便したり、使用機材を小型化したりした。その結果、CAが余り気味の状態になることとなった。

 

外資航空会社の対応

福島原発事故を受けて、外資航空会社の一部は、成田便を関空行きに変更したり、乗務員たちを成田・羽田付近に宿泊させないなどの対応をとった。一時的に、日本便の運航を中止した航空会社もあった。本国人CAの中には、原発事故の影響を心配して、日本便乗務をキャンセルする人も出た。

 

今後の予測

日本政府は、ビジットJapanキャンペーンを行い、日本の良さを海外に宣伝してきました。訪日外国人も861万人まで回復し、さらに1000万人に増やすべく努力していたところでした。そこに、かってない大きさの地震が起こり、津波で各地が破壊され、放射能漏れまで起きてしまいました。その結果、日本は怖い国のイメージとなり、訪日外国人は大幅に減少することになった。日本人も、多くの人たちが被災している中、心情的に、海外旅行、国内旅行をしばらく控えることでしょう。特に、東北地方や関東北部の人たちは、生活の建て直しに追われることになります。

一時的な旅客の減少に伴って、各航空会社も、路線・便数計画の見直しを迫られることになりました。CA採用数を減らしたり、採用そのものを見送ったりすることもありました。その後、便数削減などの効果が出たためか、各社現役CAたちに聞くと、6月以降、多くの便で混みはじめているようです。当塾では大震災の影響がしばらく続き、CA募集も、多くは期待できないと予測していました。しかしながら、徐々に、CA採用が再開されてきています。

大災害が起きると、経済活動が停滞し、景気は一時的に落ち込みます。しかし、そのあとには経済活動が活発になり景気も戻ってきます。災害のあとには、かならず復興が行われるからです。復興費用は10兆円とも20兆円とも云われています。復興に関係する企業はフル操業になります。

復興には時間がかかりますが、そのあとには、復興した日本を見に、多くの外国人が訪れることになるでしょう。

今回の大地震では、家族を失ったり、住んでいた家を失ったり、多くの方が苦難を味わっています。それらの人たちが早く立ち直れるよう、皆で応援していきましょう。

2011.06記載

JAL CA採用再開の可能性

経営再建中だったJALは、2011年3月に会社更生手続きが終了し、自主的経営に戻りました。経営状態もよくなり、2012年9月に株式市場への再上場を行なわれる予定です。再建中は、人員削減など再建策が優先されていました。そのため、CA採用も中止となっていました。株式市場への再上場は、CA採用再開を意味しています。2012年春から夏にかけてCA募集が再開されると予想しています。

2011.12修正

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キャビンアテンダント(CA)就職事情 2009〜2010年

 


2010年採用状況

当塾サイトに掲載されている「フライトアテンダント募集時期一覧」をご覧になると分かりますが、2009年前半には、JAL・ANAともに、募集人数は少なくなっていたものの、例年どおりの新卒採用を行っていました。中堅航空会社でも、採用が行われていました。ところが、後半にかけて、リーマンショックの影が日本経済にもじわじわと影響が出てきました。旅客数の減少が著しくなり、国内系航空会社も、外資系航空会社も、CAを採用するどころではなくなりました。中近東系航空会社を除く外資系航空会社では、ほとんどの航空会社が日本人CAの採用を見合わせてしまいました。2009年、2010年の採用では、各社合計しても、募集数が2005、2006年の1/3以下になっています。その分、CA受験では競争が激しくなっています。2010年に入り、10月からの羽田、成田就航に備え、一部の航空会社が採用を再開し始めています。


旅客数減少

2009年は、航空業界にとって最悪の年になったと言えます。景気低迷に伴い、旅客数が大幅に落ち込みました。多かった年に比べると、国際線では、日本人出国者数が約200万人減、外国人入国者数が約150万人減と、合計350万人減少しました。国内線利用客も、2007年には年間1億人弱でしたが、2009年には9000万人弱まで落ち込んでしまいました。2009年は、日本のみならず、世界の航空業界も厳しい年でした。世界の航空業界全体では、8500億円の赤字となりました。


経営立て直し

その中で、国内航空各社は、赤字路線からの撤退や便数削減、大型機材から小型機材へ、旅客需要に見合った機材の投入、人件費を含めたコスト削減などで経営の立て直しを図ってきました。しかし、どの航空会社も収入が落ち込んでしまいました。このような中で、JALが会社更生法を申請するに至りました。ANAグループも最終損益では、573億円の赤字となりました。唯一、黒字を確保したのがスカイマークでした。


大量の退職者

航空会社の経営が順調なときは、結婚や出産などで退職するCAの補充に加え、増便や路線拡大のため、毎年一定数のCAを確保してきました。したがって、退職するCAより、入社してくるCAの数の方が多いのが普通です。因みに、2005年はCA募集が多くあり、新たに約1500名のCAが採用されました。昨年から今年にかけては、それが逆転することになります。大量のJAL現役CAの退職が見込まれているためです。ANAグループでも、一定以上の経験者から希望退職者を募っています。加えて、若手CAも結婚などで退職するケースが多く出ています。また、中堅航空会社でも、毎年、退職する現役CAが多くいます。それらを合計すると、今年は、1500人から2000人のCAが、大空から去っていくことになります。


国内航空会社の採用

今年、新たなCA採用は、どの航空会社も控えめにしています。2010年に入り、国内系航空会社では、ANA新卒採用200名程度ならびにエアドゥやスターフライヤーが20〜30名前後の募集を行ないました。4月時点で、それら以外に、大手航空会社や中堅航空会社からのCA採用募集が出てきていません。どの航空会社も、景気の回復がどのくらい期待できるのか、羽田拡張で便数を増やしたいが旅客がいるのか、JALがどうなるのか、これらを考え合わせ、慎重に経営計画を練っているため、CA募集がなかなか出て来ないのが現状です。


外資航空会社の採用

2009年、外資航空会社CA募集は、エミレーツ、カタール、エティハドの中近東系航空会社が中心でした。それら以外の外資航空会社は、ほとんどと言ってよいくらい採用がありませんでした。2010年に入り、羽田国際線発着枠拡大に伴う、外国航空会社が新規に乗り入れてきます。また、成田空港も、発着枠拡大が行なわれた結果、今まで、大阪までしか乗り入れていなかったエミレーツ、カタール、エティハドが、3月より、成田空港にも乗り入れするようになりました。同様に、ベトナム航空も成田線を開設しました。


羽田空港国際線拡大

2010年は、D滑走路オープンに伴い、羽田への新規外国航空会社乗り入れが始まります。5月現在、羽田に乗り入れているのは、大韓航空(KE)、アシアナ航空(OZ)、中国国際航空(CA)、中国東方航空(MU)、上海航空(FM)とJAL、ANAです。10月以降、これらの航空会社に加えて、タイ航空(TG)、マレーシア航空(MH)、エアアジア(AK)、シンガポール航空(SQ)、アメリカン航空(AA)、デルタ航空(DL)、ハワイアン航空(HA)、ルフトハンザドイツ航空(LH)、KLMオランダ航空(KL)、エールフランス(AF)、英国航空(BA)、ヴァージンアトランティック航空(VS)が、順次、就航を開始します。米国航空会社については、当初、下記3社が羽田就航予定です。

       アメリカン航空  ニューヨークー羽田

       デルタ航空    ロスアンジェルスー羽田  デトロイトー羽田

       ハワイアン航空  ホノルルー羽田 

羽田便開設に備えて、一部の航空会社では、日本人CAの増員が必要になっています。2010年の年明けとともに、KLMオランダ航空、シンガポール航空、アシアナ航空、大韓航空、ヴァージンアトランティック航空がCA募集を行なっています。成田乗り入れのベトナム航空も、日本人CA採用を行ないました。


JAL希望退職者

今年は、JALグループが大幅人員削減を余儀なくされているため、3月から4月初めにかけて、35才以上のJAL現役CAたちに対して、希望退職者の募集がありました。JALは企業規模を2/3に縮小するためです。JALインターナショナルでは、約7000人の日本人CAが飛んでいます。加えて外国人CAも1000人います。JALウェイズにも日本人・タイ人CA合わせて2000人ほど在籍しています。JALエクスプレスや日本トランスオーシャン航空、日本エアーコミューターなどでもCAが飛んでいます。JALインターナショナルでは、1200名の現役CAが希望退職に応募しています。中には、泣く泣く応募している方もいます。さらに多くのCAを削減せざるを得ないようです。次回のCA採用は、JAL再生が確実になったときになります。


JAL・ANA グループ内の再編

JALの大幅なリストラに伴い、グループ内航空会社の再編が予測されます。国際線は、JALインターナショナルとJALウェイズ社が担当していましたが、両社とも、路線縮小や減便で、便数が少なくなっています。国際線を担当する2つの会社を再編する可能性があります。同じく、国内線部門も、JALインターナショナルが担当する国内線、JALエクスプレスや日本トランスオーシャン航空、日本エアーコミューター、J-Airが担当する国内線の再編も必要になってきています。

一方、ANAグループでも、ANAとエアーニッポン(ANK)を再編したり、エアーニッポンネットワークやエアーネクスト、エアーセントラルを統合したりすることを検討しています。ANA傘下の航空各社も、これらの再編が終わるまで採用を控える傾向にあります。


スクール受難時代

英会話学校のジオスが、生徒集めが思うようにできず、経営が行き詰ってしまいました。その前には、NOVAが倒産しました。入学時に支払った何十万円という授業料が戻らなくなり困っている生徒が多くいます。CAスクールでも、生徒が集まりにくくなり、経営が厳しくなっています。CA出身者がこじんまり経営しているスクールの中には、生徒募集を中止しているところもあります。各地に校舎を開設してきた大手CAスクールも、生徒数減少に歯止めがかかっていません。なぜなら、CA内定数が激減しているからです。そこで、外資航空会社と採用代行で手を組んだりして、生徒集めを行っています。航空会社のCA採用数が、これほど少なければ、スクールに通う人も少なくなっています。CAスクールの中にも、経営が行き詰るところが出てくる可能性があります。欧米ではCAスクールに行くような人はほとんどいません。日本も、CAスクールの時代は終わりつつあります。因みに、これからCAスクールが盛んになるのは、タイ、中国、韓国、マレーシアなどです。


今後の見通し

2010年5月に幕が落とされた上海万博に象徴されるように、中国経済の復興はめざましく、世界経済をリードするほどの勢いになっています。これに合わせてアジア経済も復調の兆しを見せています。日本経済にもよい影響を与えつつあります。

国土交通省を中心として、政府は、外国人観光客を増やす政策をとっています。2016年までに、アジア諸国を中心に、2000万人(2009年697万人)の外国人を日本に呼ぶ計画です。外資航空会社が日本乗り入れをしやすくしたり、羽田、成田両空港を拡張したりしています。それに伴い、国内航空会社も、国際線便数を増やしていくことになります。また、多くの外資航空会社も日本に乗り入れてきます。独立系国内航空会社の中には、国際線進出のチャンスと考えているところもあります。

一方、日本人も、景気悪化で旅行をがまんしていたところがあります。日本の景気が回復すると、日本人の海外旅行、国内旅行も、ふたたび増えていく可能性があります。旅客の増加は、日本人CA採用数増につながっていきます。

2010.05記

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